人間が人間に教えるので…

昨夜、職場の朝礼で「昨日の“そ～しゃるでぃすたんす違反チェック数”は７件で、達成率は９０何パーセントでした。休憩前後や退勤時のタイムレコーダー前およびロッカールームでは接近しやすいので特に気を付けて下さい。今日は１００％達成を目指しましょう」と言われた。私は「確かに、７件は多いなぁ…　だけど、けどけど…　今は飲食店のアルコール提供も営業時間もフリーに戻っているから、そういう気持ちが緩むのも仕方がないのかもしれないなぁ～」と思った。

さて、今朝方…　私は“機械を使って荷物を仕分けるポジション”として仕分け作業・第二ラウンドに突入したのだが…　突然、見慣れない男性がやって来て「私、“機械を使って荷物を仕分けするポジション”が初めてなのですが、松井さんに聞いて下さいと言われました」と言ったので、私は心の中で「えっ！？　私が？？？　そういうことは、普通、“契約リーダー”がやるんだけどなぁ～」と驚きながらも、「ま、いっか」と教えることにした。

まずは機械の置き場所へ行って準備を…　その後、仕分け作業のやり方を…（とてもじゃないが２ｍの距離なんて保てない！）　私は「“絶対にこうだ”という正解はないけれど、基本的には大型の段ボール箱はこう、小型の段ボール箱はこう、封筒類はこう、大きくて重い荷物はこう、その内の飲料水はこう…」と説明をした。すると、彼が「これは…？」「この場合は…？」と質問をしてきたので、「あぁ、きっと飲み込みの早い人なのだろう」と思いながら回答、その区画を任せることにした。

私が隣の区画と、そのまた隣の区画で作業をしていたら、彼が別の区画へ移動して作業を始めたようだったので、「さっきの区画ではどんな感じで作業したのかな？　これは今日だけの問題じゃないし…　今後、他の人たちに迷惑を掛けることになってはいけないし…　多分、大丈夫だろうけれど、一応、確認しておこう。万が一、他の人に迷惑を掛けるような状態だったら、改めて説明しなきゃいけないし…」と思って、彼が作業した区画へ行ってみたのだが…　「あれまぁ～！　ガッカリ…」であった。

「立てて奥へ入れる」と言ったはずの大型の箱は横に寝かせてあるし、「手前に立て掛けておく」と言ったはずの封筒類は小型の箱と重ねてあるし…　「このままじゃダメだ。まぁ、一度にあれこれ言われても、全てを飲み込むのは難しいだろうからなぁ～　彼が移動した区画へ行って、もう一度“おさらい”をしなければ！」と思って私も移動…　そこで改めて「さっき“絶対的な正解はない”と言ったけれど、みんなと一緒に作業することになるので、ある程度はルールのようなものがあります。こういう箱は、一度こうして高さを確認して…」などと実演しながら説明した。

その時も、その後も…　「こうなった場合は…？」などと何度か質問されたので、私は「細かいことがたくさんあって、一度には覚えられないだろうけど、またその時には近くにいる人に聞いて下さい」と前置きをしてから、「この場合は、仕分け用の大きな箱を抜き出して機械を操作して…」とか「その場合は、エラーが出た荷物のコードを読んでから別の場所へ…」などと説明した。実は…　彼に機械の説明をしていた時に、正社員から「“イントロ”だけ簡単に教えてあげて下さい」と言われたのだが…　実際に教えてみて感じたことは「やっぱり、イントロだけじゃダメだ。最低の最低の最低、一日だけでも一緒に作業をしなければ！」である。教える方も教わる方も、１０分やそこらで「すべてを～」なんて無理！　パソコンのダウンロードじゃないんだから…