今年の春以降読んだ本の中で、感銘を受けた2冊の本をご紹介します。

1冊目は現神奈川県知事の黒岩祐治氏が書かれた「末期ガンと漢方ー父に起きた奇跡ー」です。漢方専門の薬局を経営されている私の友人Yさんから「是非、読んでみて下さい」と、送られてきた本です。
黒岩氏は早稲田大学政経学部を卒業後、フジテレビに入社し、キャスター生活21年を経て、2011年に神奈川県知事に就任されています。お父様が肝がんとなり、冠動脈塞栓療法を2回受け、その後肺がんを併発しされました。
これまで受けた西洋医学の治療法(外科手術、放射線治療、抗がん剤)を受けるも、再発して余命2カ月と宣告されました。
この時、中国伝統医学の劉影先生と出会い、免疫力を高める山芋などの食べ物や、様々な漢方の投与を受け、2年間、積極的な生き方を貫かれたという内容を詳細に書かれています。
黒岩氏は、末期がんに対して西洋医学は無力であり、漢方をとりいれた「命に向きあう医療」「東西医療の融合性」の必要を説かれて、日本の医療のあり方を見直すことが必要と述べていらっしゃいます。
がんと向き合っていらっしゃる友人2名にも本を差し上げましたが、「早速山芋を買ってきました。」「希望が持てた。」と喜んでいただけました。がんで死亡する率は年々高まっていますので、読んでおきたい本と思われます。
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もう1冊は木下諄一氏の「アリガト 謝謝(シェシェ)」です。
私はこの本を読むまで、2011年3月11日に発生した東日本大震災に対して、台湾全土で支援の運動が広がり、200億円もの義援金をわが国に届けて下さったことを詳しくは知りませんでした。小学生たちの募金活動がすぐに始まり、台湾のほとんどの方々が被災者を助けるために大変な苦労をして集めて、直接に日本に届けて下さったのです。3億円の義援金を送って下さった中国にも感謝をしていますが、その70倍近くの金額なのです。
熱狂的な支援の輪がどのように広がり、どの様にして集めたかが詳しく書かれていました。逆の立場でしたら、日本の私達にどれだけのことが出来たでしょうか?
しかも、日本政府は1ヶ月後、6カ国の主要紙7紙に対して、世界各国から受けた支援への感謝のメッセージを伝える広告を掲載したのですが、そこに台湾が含まれていなかったのです。中国への配慮があったとも言われていますが・・・
日本から台湾へのお礼の感謝広告をしなければ・・・と、立ち上がった人々の努力と活動内容にも感動しました。
台湾で一時仕事をしたことがある夫が「台湾の人々の日本に対する感情は、ほとんどの人々に共通していて、とても親しみが感じられる。」と、昔から言っていました。
私も心から「ありがとう!台湾!」と言いたいと思います。