ちょうど20年前の10月に、千代田生命保険と協栄生命保険が相次いで経営破綻した。
あれから20年、こんなブログがありました。
『あれから20年 千代田生命破綻の真相』
以下、概略を転載
経営破綻した千代田生命保険は、異例のスピードで13日に更正手続きの開始が決定された。
同社の再建は、米AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)の支援で進められる見込みだが、破綻後は、スポンサー候補として外資系金融機関が一斉に目の色を変えた。「破綻前の支援」には冷淡だったものの、負債カットなどで身軽になった千代田は、ブランドのアピール力や営業職員の資質は高い。「垂涎の的」に早変わりしたというわけだ。
●未練の東海銀行
千代田支援に前向き姿勢を見せていた主力銀行の東海銀行も、「あまりの財務内容の悪さ」から今月初めにトーンダウン。同行内では、「古くからの営業面の協力があるなんて、そんな浪花節は通用しない」と、千代田支援に反対意見が占めた。
孤立無援の状況を一変させたのは、更生特例法の申請。政府の財政支出も含む保護機構の資金援助のほか、一部ながら保険金の削減などで、再建資金の負担が大幅に軽くなる見込みだ。
・「仇敵」のAIG参戦に戦々恐々
しかし、大蔵省幹部が「まったく驚いた」というのは、破綻会見に臨んだ千代田の米山礼士社長ほか申し立て代理人らが、「米大手保険会社のAIGが支援の意向を強く表明している」と明かしたためだ。AIGといえば、1990年代の日米保険協議で米側交渉団に裏から圧力をかけ、大蔵省と国内保険業界にとっては「憎き仇敵」である。
「(援助額が)安けりゃウチが再建してやったのに」と苦笑するのは、今さら手を上げるわけにも行かない国内損保の中堅幹部。苦難の更生手続きに突入したにもかかわらず、「名門」千代田には意外なほどの人気が集まった。
千代田生命保険相互会社は、2000年に経営破綻し、2001年にAIGスター生命保険株式会社へ包括移転されたが、その後プルデンシャル・ファイナンシャルが買収した事に伴い 2012年1月にジブラルタ生命保険へ吸収合併された。
「破綻の真相」というよりは、破綻後の状況にすぎない。もうどうでもいいことだ。
ジブラルタ生命の前身は協栄生命。千代田生命は戦前、日本生命と1、2位を競ったこともあり、大手5社に入る名門だったが、戦後の凋落ははげしく、日生、第一、住友の大手三社に続く、明治、朝日、安田、三井との中堅5社をかろうじて保っていた。しかし、経営破綻する直前には協栄にも抜かれた。下位に見ていた協栄だが、その協栄(現ジブラルタ生命)に吸収された。
かくいう私、千代田生命からの企業年金は、今はジブラルタ生命からいただいておりまする。