心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

経験

2010年11月13日 | 催眠療法




このカウンセリングで何を達成するのか。

まず最初に行うことは目標設定です。

それが無ければ何も始まりません。



ただ話を聞き、苦しい胸の内を打ち明けることで

一時的にガス抜き効果で気持ちが楽になることはあっても、

根本的なものは何一つ変わっていませんから、

また、同じことが繰り返されます。



そして、当然ながら目標設定は、

変えるものが行動であろうが感情であろうが、

本人のものが目標となっていることが必要です。



ただ、カウンセリングに訪れる方の多くは、

自分の何を変えたいとハッキリと目的を持っていますが、

そうでない方もおられます。



何だかもやもやとしてスッキリとしない。

周りの人への不平不満の訴え。

有名になりたい。成功したい。ビックになりたい。

のような抽象的な訴え。

愛されるような人間になりたい。



これらは実体のないものに触ろうとするようなもので、

このままでは動かすことが出来ませんから、

まず、カウンセリングですることは、

本人にとって現実的で動かすことが出来るものへと

目標を定めていく必要があります。



また、目標設定の取り決めとして、

眼の前の問題をクリアする事を目的とするのか、

恒久的な解決を目的とするのかを取り決める事があります。



私の施療は恒久的な解決を図ることを

中心に行っているのですが、

時には、目前に迫る試験、試合、発表、告白、判断等々の

強い緊張や迷いを打ち消すためにと

相談を受けることがあります。



その目的を達成するための取り組みとしては、

色々とした方法がありますが、

本人の過去の経験を生かすこともその一つです。



探せば、一つや二つの過去に成功した経験を持っているもので、

その時の成功した理由やリラックスできた理由を検討し、

発見したものを未来の自分に同じようにはめ込み、

催眠でメンタル・リハーサルを行います。



そして、その時に違和感や抵抗感を発見できれば修正。

なければ、再びメンタル・リハーサルを行いその感じを強化し、

さらに後暗示で強化するという方法です。



これで一度乗り切れば、その経験が自信を生み、

次の経験にも生きて、

何もせずともさらにその次の成功へと繋がる。



上手くいけば短期的な取り組みが短期的な効果だけで終わらずに、

継続的な効果となるケースも少なくありません。


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催眠の技法の一つ

2010年11月02日 | 催眠療法



催眠のベタな技法の一つに次のようなものがあります。



被験者に一つの暗示を与えようとする時に、

例えば、その暗示が「リラックス。」だとします。



これをストレートに誘導すると、

「あなたは、リラックスします。」となります。



被験者を充分に催眠状態に誘導出来ていれば、

まあ、このやり方でも良いと言えば良いのですが、

私達と言うか、私の場合は、

一つの方向性へと導く働きかけを行う時には、

暗示をしっかりと心に届けるために、

単に、「あなたは、リラックスします。」とはやらずに、

ちょっとした働きかけをすることが普通です。



それを行うか行わないかは、

その時の被験者の様子によって違うのですが、

その言葉の前後に何らかの装飾を加えたり、

その言葉の持つイメージを想起してもらったり、

過去の体験を引き出せるように援助して、

その言葉に勢いと強さを持たせます。



それともう一つ、

本人の心の抵抗が出来るだけ起きないように

配慮します。



「あなたはリラックスします。」と言われて、

その被験者の心が「そうなんだ。」と受けてくれればいいんですが、

「えっ本当かなあ。」とか「ならなかったらどうしよう。」とか、

「えっ私には無理な気がする。」

とかの気持ちが被験者に起きて

言葉の受け渡しがスムーズにいかないと、

その分、暗示の強さが弱くなる可能性があります。



これを避ける方法は沢山あるのですが、

その方法の一つが、

相手に届けたい言葉は誘導者ではなく

相手に言ってもらうようにする方法です。



例えば、

「あなたは、リラックスします。」を3回ほど繰り返した後に、

4回目は、「あなたは、リラ。。。します。」

5回目は、「あなたは、。。。。します。」とやります。



誘導者が。。。。とあえて言葉を言わないことで、

欠落した不十分な状態となります。

その不十分で不安定な感じを嫌い、

欠落した部分を、被験者自身が

心の中で言葉を埋めてくれます。



これで誘導者が伝えたい言葉を、

被験者自身にに言ってもらうことで

抵抗が起きる危険性を排除することが出来ます。



カウンセリングにおける進め方としての、

カウンセラーの言いたいことはクライアントに言ってもらうように、

クライアントが言いたいことはカウンセラーが言う。

という考え方と同じです。



前回のブログの、

私はあなたを大切に思っていると言う

メッセージを届ける事に関しても、

直接的に、私は大切に思っていると言うよりも、

そのメインの部分を伝えたい相手自身に

心で言葉にしてもらう事が出来ることで、

強く働きかけが出来ます。



そして、ただ「私はあなたを大切に思っている。」と言ったとしても、

行動が伴わない言葉は薄ペラで力がありません。



どのような態度をとっているかが大切ですから、

前回のブログの働きかけによって示すことが出来ます。



だからと言って、

全く直接的な言葉を言わないでいると言うのも問題で、

時には、「愛している。」とか「大切だよ。」とか、

直接的なアプローチもすることも

お忘れないようにしなければなりません。


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とんでもなく催眠的な

2010年10月22日 | 催眠療法



私の施療のその多くは、

その場しのぎ的な施療を行うことはなく、

ネガティブ感情を引き起こす原因となる心の規則を特定し、

それを現在に適応するものへと

書き換えることに取り組みます。



しかし、

ネガティブ感情が激しく、かつ、

緊急避難的な手法が功を奏しそうだと判断した時には、

緊急避難的に催眠の特性を大いに生かす時があります。



以前、私が取り組んだケースは、

1年前から治まらずに続く悲しみの感情や孤独感を何とかしたいと、

相談を受けたことがあります。



その原因、きっかけは3年付き合った彼氏との別れとのことでした。

初めて会った時は、仕事は何とか続けていたものの、

仕事だけではなく何事にも熱意が持てなくなっていました。



その方を催眠に誘導し、

身体のどこでネガティブ感情を感じているのかを確かめ、

その感情に形があるとすると?

その質感は?鉄のような感じ、石のような感じ、煙のような感じ?

重さは?

と、感情を物質化してもらいました。



そして、物質化した感情を胸から取り出して手に取ってもらって、

その感情を手放す準備は出来ているかどうかを確認してから、

その時、部屋にあった箱に入れてもらい本人に蓋を閉じてもらいました。

それで施療は終了です。



あれほど本人を悩ましていたネガティブな感情は、

本人がキョトンとするほど消え失せてしまいました。



もちろん、

長く、強くネガティブ感情を生み出した原因となる

心の規則の書き換えについては

直接何も取り組んでいませんから、

その状態が維持するかどうかを確かめるためにも、

一週間後、1ケ月後、連絡を入れてもらうことを約束して施療は終了。



その後、本人からスッキリとした心の状態が続き、

仕事にも励めるようになっているとの連絡を頂きました。



今回のようなケースに対する、今回のようなアプローチは、

心の規則の書き換えを施療では特に行っていません。



しかし、

上手く行けば本人の心が今回の経験から何かを学び、

自らが心の規則を書き換えてしまうことがあります。



書き換えることが出来たのかどうか、

それが本当に分かるのが、

その後、同じような体験をした時に分かります。



同じ体験をすることが無く、

ゴールし、幸せを手にすることがベストなのでしょうが、

ですから、もし、そうではなく、

『同じようにネガティブ感情に圧倒されたとしたら、

その時には、心の規則の書き換えに取り組みましょう。』と、

確認をして施療を終了しました。



このような、とんでもなく催眠的なアプローチは、

効果があるかもと判断出来たであるとか、

あるいは激しく混乱している心の負担を、

緊急避難的に軽減する必要があると

判断したときのみ行うようにしています。



15年の東京の施療で、

想いが詰まった箱が私の施療の部屋に何個か並んでいました。



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ぞうさんと鉄球

2010年08月24日 | 催眠療法

 



以前、何かで読んだサーカスの面白い話で、

まだ力も弱い子供の像の足に、

動けないように鉄球を付けて育てると

成長し大人になっても同じ鉄球を付けるだけで、

その場を動かないそうです。



大人になって力も数倍になっていて、

そんな小さな鉄球を動かそうとすれば

動かせるはずなのにです。



この話の真贋は確かめてはいませんが、

子供の頃の体験によって思いこんだものは、

大人になってもこんなに強く影響を与えることを

示している話となっています。



この話を聞いて、

「動物は馬鹿だなあ。」

「動物は愛嬌があるなあ。」と

他人事ではなく、

動物ごとと思う方もいるかもしれませんが、

これ、人間にもしっかりと当てはまる話です。



まだ幼い頃、

人との関わりや何かの結果によって

強く思いこんだものを信じ込み、

その信じ込んだものが

成長し大人になった自分の

手枷足枷となってしまっているものに、

気付かずにいる方も多くいます。



また逆に、大人になった自分の支え、

力となっているものもあるのですが。



このような人は特例ということではなく、

殆どの人に大なり小なりあるものです。



「本当にお前は出来の悪い奴だなあ。」と「お前は凄いなあ。」

両親や幼稚園の先生、

仲間から何気なく言われた言葉。

一度や二度ならまだしも、何度となく言われた言葉。



子供の頃からしっかりひねくれているなんてことはまずなく、

誰しもが純粋で素直な心を持っています。

周りから投げかけれらた言葉を

素直に吸収してしまいます。



褒められ、おだてられたことばが多く、

それを意識するしないに関わらず、

どこかのレベルで思い込めたら、

その言葉が心の奥で原子炉のように

燃え続けていたりしますから、

本来の能力を十分発揮したり自己受容が強くなったりして、

そのまま、どんどん調子にのっちゃえば良い訳です。



しかし、否定的な言葉や態度が多く向けられた場合、

「そうか、僕って(私って)頭が悪いんだ。」とか、

「そうか、僕って(私って)邪魔な子なんだ。」とか、

思いこんでしまったら、困ったことになります。



そんな一件や、

言葉がさほど影響なく育ったように思えても、

ある時、ある環境で、ある状況になった時、

それまで感じることがなかった手枷足枷が、

その一歩先へと踏み出すことを

強烈に阻む存在として突如現れ、

行動に制限をかけます。



この時、「自分はそうだから仕方が無い。」と、

その思い込みに呪縛されている自分を

心から受容出来れば良いのですが、

その先へ行けない自分を駄目な奴だと評価して、

自分を責め、そして、辛さや苦しみを

感じてしまうことが多くあります。



この手枷足枷を引きちぎるための方法として、

前回のブログで紹介した催眠ブースターもその一つです。



催眠ブースターで、

信じている自分の枠外の行動を取ることで、

思い込み信じていることが壊れ、

新たな自己イメージが形成されていきます。

行動療法的な意味合いと効果をねらったものです。



ただ、このやり方は

あくまで一つのやり方でしかなく、

思い込み信じ込んでいるものが、

とても強烈である場合には、

枠の外の行動をしたとしても、


「それはたまたまである。」とか、

「いつもそうはいかない。」とか、

「調子に乗ると後でえらい目にあう。」とか、

思い信じ込んでいる自分像を

維持しようとする力が働くことがありますから、



私の場合は、一発を狙うのではなく、

まず、本人の思い信じている自己像を

揺るがすことから始めるようにしています。

何故、順番がそうであるのかを紹介すると長くなるので、

今回は、ここまで。



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ブースター

2010年08月18日 | 催眠療法





夏季休暇が終わり、再び仕事が始まります。

甲子園では熱戦が続いていますが、

私と兵庫県代表の報徳学園とはチョットした繋がりがあり、

応援しているのですが、

何とベスト8まで進出をしました。

この勢いで、どこまで勝ち進むのか楽しみです。



さて、以前にも催眠暗示のみで心を変えてしまうことは、

困難であることを書かせてもらったと思います。



このことは、アメリカの精神科医でもあり、

突出した催眠療法家でもあるエリクソン氏も

同じことを言っているようです。



しかし、

これは心の恒久的な変化を目的とする場合であり、

短期的な効果でもかまわない場合には、

この催眠、催眠した取り組みで

効果を十分にあげることが可能です。



普段では問題なくやれるのに

本番の試験や試合では緊張してしまい

本来の自分の実力を出せないと言うような場合には、

その直前に催眠暗示によって緊張を和らげたり、

上手くいけば全く緊張せず、

リラックスして挑むことが出来たりします。



催眠状態が十分に深く入ることが出来る場合には、

特に直前でなくとも、

前日やもっと前の日に後暗示によって

効果を出すことが可能です。



もちろん、

短期的な効果となる場合が多いので、

一度や二度、それによって

本番の試験や試合を乗り越えたからといって

それで良しではなく、

恒久的な効果のために、

過緊張を起こしてしまう原因となる心の規則の

書き換えの取り組みを行うことが大切です。



このような心のブースターに点火するような方法は、

懇意にさせて頂いたプロ、アマのアスリートの方々に

行うことで成果を出すことが出来ましたし、

3度、緊張のため資格試験や入試に失敗していた方にも

成果を上げることで実証しています。



その中の一人、

以前、オリンピック種目の日本でトップクラスの女性が、

若手の台頭もあり成績が振るわなくなり、

勝とうとするあまりに空回りし、

結果成績が振るわなくなっていました。



年齢的には、まだまだ若いのですが、

その競技では、ベテランと呼ばれる域に入っていて、

トップで戦えるのもあと1年、よくやって2年で、

気持ち良く引退するために

もう一度だけでも良い成績を残したいと、

ある方の紹介で、試合の2週間前にその女性はやってきました。



どうしたものかと、

とりあえず催眠を誘導してみると、

幸いにも催眠に深く導くことが出来たので、

その女性にとって

今まで一番自分の実力をそのまま出せた試合を特定し、

どのような想いで試合に挑んでいたのかの情報を引き出し、

次の試合で、それを再体験するように誘導を行ったところ、

何と、その女性は日本選手権で優勝を果たし、

世界選手権代表に選ばれ団体戦で3位を獲得。

そして、その年に引退。



言うまでもないと思いますが、

このような成果は、

元々その方が実力を持っているからこそです。

資格試験、入試においても同様で、

その方が合格するだけの

実力を持っているからこその結果です。



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何が目的なのか

2010年08月02日 | 催眠療法





退行催眠とは何ぞやと言葉で表すとなると

難しいところです。



前回のブログで書かせて頂いたような、

目的が大人ではまず不可能であろうと思われる絵を

被験者に書いてもらうことであるのなら、

被験者の催眠への没入度を深くする必要があります。



しかし、被験者催眠没入レベルを深める必要があると言っても、

全ての被験者が初回、または数回の催眠体験で、

そのレベルまで必ず達するかと言うと、

そうはならないと言うしかありません。



何故なら、催眠の没入が深くなるというのは、

被験者が、今までの社会的な価値観や倫理観を担う

意識の活動を弱め、

ありのままの自分を担う心に活動を

預けた状態になることでもありますから、

自己受容の高い人、他者への信頼度が高い人、

または、他人を信じて自分を委ねることが出来る人。

と言うようなことが関係してきます。



そして、これらの条件が高い人ほど

催眠没入度が高いことになり、

没入度が高く催眠的には

優れた能力を持っている人となります。



しかし、催眠没入度が高すぎる人、

または、暗示に影響を強く受ける人は、

普段の生活においても、

自分で考え、判断し、決断することにおいて脆弱で、

他人の意見に影響を受けやすかったり、

他人を疑わなさすぎて騙されたり、

裏切られたりすることの、

危険性も増すと考えることが出来、

その意味では賛成できません。



何はともあれ、

被験者の催眠を経験する時の没入度は、

催眠誘導者の技術レベル×被験者の催眠能力=催眠没入度となります。



そこでなのですが、

被験者に退行催眠誘導をして、

大人では書けないような絵を書いてもらう事が目的であるなら、

それが可能な催眠没入レベルまで

達してもらう必要がありますが、



相談者の施療の目的は、悩みや問題を解決することです。

心の平安を取り戻し、自分に期待を持ち、未来に期待を持ち、

やりがいを感じ、生きがいを感じ、

今を楽しく感じれるようになることです。



そのためには、もやもやした心の状態を、

突き上げてくるような苦しみや恐れ、

不安感や悲しみ、激しく湧き上がる怒りなどを

引き起こしている原因を特定し、

それらの感情を解消することになります。



それを成し得るためには催眠没入度は、

それほどのレベルを必要としません。



そのレベルに達することが無くとも、

その感情と強い関わりのある

心の規則を特定することが出来ますし、

解決に必要であるなら、

現れている感情をたどり、

その心の規則を定めるに至った出来事を

特定することが出来ます。



私が施療で退行催眠を滅多に使わない理由。

スプーンを曲げるのなら、

有るのか無いのか分からない超能力を発揮しようとせずに、

手で曲げることが出来るのなら手で曲げる方を選択する。

それと同じ意味です。



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面白い現象の一つ

2010年07月30日 | 催眠療法





催眠誘導の一つに

年齢退行とか退行催眠とか言われるものがあります。



この誘導によって被験者を現在から過去へと誘導し、

過去の体験を再体験してもらうことが出来ます。



この時、誘導がしっかりと出来ていれば、

普段の状態では思い出すことが出来ないような

過去の体験を

思い出すことが出来るだけでなく、

言葉遣いだけでなく仕草や態度も、

その当時のものになります。



施療では、被験者を赤ん坊の頃まで

誘導することは滅多にありませんが、

仮に赤ん坊の頃まで退行誘導すれば、

被験者の言葉遣い仕草や態度もその当時のそのものになります。

赤ん坊の言葉遣いと言っても「ダ~。」位のものなのですが。



この現象で驚かせることは、

言葉遣い、仕草、態度は、

百歩譲って演技が出来る範疇と言えるかもしれませんが、

幼少期に誘導し、絵を描いてもらうと、

絶対に大人では書くことが出来ないだろうと思えるような、

保育園児が描くような独特の絵までを描き上げます。



このような反応能力をもっと誘導を進めると

前世誘導とか過去世誘導とかになります。

確かに前世誘導することにより、

被験者は不可思議な物語を語り始め、

まざまざと前世の世界を体験するのですが、

その真贋は、何とも言うことは出来ません。



巷には前世療法と看板を上げているところもあるようですが、

私の感覚では、

この退行催眠にしても前世体験にしても、

多くの人が、それを十分体験出来るだけの催眠状態に、

一度や二度の誘導で簡単に達するとは限らず、

催眠体験を繰り返し体験し、

催眠を自分のものにしていく必要があります。

(催眠の没入度を深めるためのトレーニングのようなものです。)



理論上は、重篤な脳の疾患、健康上の問題等で、

集中力が損なわれていない限り、

全ての人がそこまでの催眠状態に

達する事が出来るはずなのですが、

私の経験上では、そうも言うことが出来ません。



ただ、私の捉え方で言うところの

前世体験と言うものでない前世体験。

本人のイメージによって作られた前世体験は出来ます。



そう言うと、前世体験を経験したことがある人は、

「私の前世体験は本物でした。

自分では考えもしなかった世界を体験したのですから。」

と言う人もいるかもしれませんが、



これは、何も不思議でも驚くことではありません。

私達は、寝床の中で毎晩、

考えもしなかったような物語を体験しているのですから、

それと同じことを催眠?の中でに行っているに過ぎません。



だからと言って十分な催眠に達したからと言って、

その状態で体験する前世が

本物であると言えるものでもないのですが、

でも、もし、本当に前世と言うものがあるとするなら、

十分な催眠状態において体験する前世である方が、

より、本物?の前世を体験する可能性が高まるとは思います。



チョット面白いのが、

どっぷりとその催眠状態に達し、

子供しか書けないような絵を描き上げていたとしても、

考えもしなかったような物語の一員となっていたとしても、

現在の自分が、その体験をしている自分を

別の所から見ていたりして、

催眠から覚めると、

催眠中の面白い体験を話し合ったりするのですが、

稀に、よっぽど深く催眠を体験した場合には、

「それを忘れます。」と暗示を行っていないのに、

自然健忘が起き、

自分がその絵を描いたことを覚えていなかったり、

誘導者に語った不思議な物語を全く覚えていない人もいます。



現象的には、

年齢退行も前世誘導も興味引かれるものなのですが、

私の施療の場合、

それがその人の悩みや問題を解決するに、

とても重要なものだと判断しない限り

施療では滅多に使うことはありません。

それを使う必要が無いからなのですが、

それは何故なのか、その説明は、また今度ということで。



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あれれ?

2010年05月14日 | 催眠療法


東京での施療でもそうでしたが施療に来られた方の中には、
催眠誘導を経験したことがあると言う人や、他で催眠誘導を受けて、
「あなたは、催眠にかかりにくい人です。」と言われた人もいます。

催眠を経験したことがあると言う方には、
「どの様なことから催眠を体験したと自覚することが出来ましたか。」と、
聞いて確認をすることにしています。

すると、
「催眠中に誘導者が話していたことを全く覚えていなかったんです。」とか、
「すごくリラックスしてイメージを浮かべることが出来ました。」等の、

答えが返って来ることがあるのですが、
このような答えが返ってきた場合には、その方の以前の催眠体験は怪しくなります。
最初の方の場合は、催眠ではなく睡眠でしかないか、
とても深い催眠状態に達したかのどちらかです。

深い催眠に達して人の場合、数秒もあれば判断がつきますから
殆どの場合は、ただの睡眠を体験しただけでした。

後者の場合は、広い意味での催眠と言えますが、
仲山が言うところの催眠状態に達していなくても
イメージは十分に想起することは出来ますから、
それだけでは、仲山門下生では催眠状態に達したと言いません。

あなたは催眠にかからない人だと催眠の専門家と称する人に断定されると、
どうしても、それを真に受けてしまうのも仕方ありませんが、
私どもの誘導で、殆どの人が一回目の誘導で催眠を体験します。

神戸での施療でも、同じようなケースが少なくなく、
今回のブログに書かせてもらうことにしました。

何故、このようなことが多いのか。
考えられることとして、

1、催眠と言うものはそういうものであると何処かで教えられた。
2、催眠に誘導できなかったことを分かっていながら、
  十分に催眠を体験出来ていたと誤魔化した。
3、催眠の誘導技術が稚拙である。
4、催眠体験出来なかったことの全ての責任を被験者に持たせた。

このようなことは、形式化された催眠誘導を
行っているところであるとか、
ミルトン・エリクソンの催眠誘導にかぶれた誘導を
行うところであったりする場合が多いように思います。

エリクソン氏は非常に優れた催眠療法家でしたが、
そのエリクソン氏が晩年に導きだした誘導法を模倣するだけでは、
自律訓練法の誘導結果と大した違いはないと私は断言できます。

催眠は、体験していることを自らがはっきりと自覚できます。
「心の規則」を変えるために必ずしも催眠は必須条件ではありませんが、
皆さんには、間違った催眠のイメージを持って欲しくはないのです。

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映画の中の

2010年05月13日 | 催眠療法


映画「フォース・カインド」の中で、
催眠療法が登場すると聞いたので見てみました。

映画のタイトルのフォース・カインドの意味は、
異星人による拉致、誘拐と言う意味だそうで、
この映画では、アラスカ州ノ―ムという町で
心理学者アビゲイル・タイラー博士のもとに、不眠症を訴える住民が次々に訪れる。
その多くの患者が同じようにフクロウが自分を見ていると話したことから、
不審に感じたタイラー博士は、催眠療法で彼らが眠れない理由を解明しようし、
その催眠療法の様子をビデオに記録として残した。

「この映画は、65時間以上に渡る記録映像及び音声の抜粋と、
その再現映像とで構成されている。」とあり、
ドキュメント・タッチで描かれています。

もしも、この映画に使用されている催眠療法時の記録映像が、
本当にドキュメントであるのならば凄まじく、
私の今までの概念が木っ端みじんに砕け散るような内容が映し出されています。
ですから、私としてはよく出来た作り話という結論としか言うしかありません。
皆さんが催眠に対しての間違ったイメージを持つことのないように、
少しだけ言わせてもらいます。

理由としては、
あれほど無意識に強制的に強く抑え込まれた力の抵抗を回避し、
原因へと遡ることは、初手の誘導にもかかわらず、
あの程度の誘導でクライアントがあっさりと原因へと近づいている。

それ以前の話として、催眠状態になった人が宙に浮くか~~。
全身が不随になるほどの身体反応を引き起こすか~~。

もう少し抑えた感じで作品が作られていたら、
もっと真に迫ったものになったと思うのですが、
しかし、考えてみれば映像を作り込み真に迫り過ぎると、
その影響が過大になることを防ぐ意味で、
あえてやり過ぎな感じで描いたとも考えることも出来ます。

一つの映画作品としては面白く見ることができました。
ブレア・ウィッチ・プロジェクト以降、
このような映像手法が増えてきたように思います。

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催眠と心理療法

2010年05月05日 | 催眠療法


神戸カウンセリング・ルーム花時計を設立し、はやくも一年が過ぎました。
東京での施療15年+神戸での施療1年。
心理療法に関わって16年となりました。
考えてみれば16年と言うのは凄い期間だと思います。

そして、神戸でカウンセリング・ルームを設立してから、
有難いことに、私のホームページを見て頂き、
有名でもない私を信用して頂き、
カウンセリングの申し込みをして頂いた方には感謝と共に、
全力で取り組み、成果を手にして頂かなくてはと、
責任を重く感じています。

カウンセリングのお問い合わせを頂く方から、
次のような御質問を、時折頂くことがあります。

「カウンセリングと催眠療法も受けたいと思っているのですが、
費用はどうなりますか。」

そこで、カウンセリングと催眠療法は別のものだと誤解されている方も
おられるようなので今回は、そのことについて書かせて頂こうかと思います。

私のブログの内容もそうなのですが、
催眠療法についての記述が少ないように思われている方も
おられるのではないかと思います。

確かに今までのブログの内容は、催眠催眠したものではないのですが、
実は、私の考える所の催眠療法について書かせて頂いています。

「誰にも言えない事を打ち明けることが出来てスッキリとしました。」

このようなことを目的に訪れて頂く方も大歓迎なのですが、
少なくとも私の所では、一時的に心が軽くなることを目的とするのではなく、
今までの自分(今までの心の規則)から、新しい自分(新しい心の規則)へと
チェンジし、恒久的な成果を手にして頂くことがメインとしています。

そのための手法として、各種心理療法の技法を役立てますし、
催眠誘導を了承頂ければ催眠トランス状態を役立てていきます。

そして、催眠誘導を了承頂ければ催眠状態の中で、カウンセリングを進めますし、
催眠状態の中で、各心理療法の技法を役立てます。

ですから、神戸カウンセリング・ルーム花時計の施療を
お申込み頂いた時点で、カウンセリング、心理療法、催眠療法の全てに
お申込み頂いたことになりますから、
催眠を希望される場合、新たにお申込みして頂く必要はありません。

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