トリック

トリックと聞いて、マジックを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。、
お酒を思い浮かんだと言う人には、それは徳利やんけ！
と一先ず突っ込みを入れておきます。

マジックは、ユニークで優れた人達によって
数多くの芸術的なトリックが開発されてきました。
その一つにマジシャンズ・セレクトがあります。

このトリックは心理トリックの一つで、
「ＡとＢのどちらかを選んで私に渡してください。」
Ａを選ぶと、あなたが残したＢの方を見てください。
Ｂを選ぶと、あなたが選んだＢの方を見てください。
どちらを選んでもマジシャンはＢの方で
マジックを進めることができます。

前に上がり坂、下り坂で紹介したダブル・バインドと似ていますが、
ダブルバインドは、ＡかＢどちらを選びますか。となり、
答えは、ＡかＢの二つとなります。Ｃという他の選択肢を消し、
ＡかＢどちらかを選んでももらうところに導いていますが、
マジシャンズ・セレクトは、
自分が用意してある結論を、あなたがそう言ったからと、
結果の原因が他者にあるようにする手法です。

例えばですが、日常で使うとするなら、
何かの売り込みに対して断る時に、
私がそれを契約すると利益がありますか。と聞いて、

相手が、それを手にすると間違いなく利益が出ます。とくると。
間違いなく利益がでるなんていい加減なことを言う人は信用できない。
と返し、、
確かな利益を保証することはできません。とくると、
そのような不確かなことには手を出すことはできない。となり、
相手がどう答えても、こちらの答えは一つになるわけです。

言葉のトリックには色々あって、
占い師の言葉、政治家の言葉、空っぽの言葉と言われるものもあります。
占い師の言葉と言われるものは、
相手がどう答えても自分を安全にできるものがあります。

それは、
以前、あなたの身近な人で事故に巻き込まれた人がいますよね？と聞かずに、
神妙な面持ちで、
以前、あなたの身近な人で事故に巻き込まれた人がいませんか？と聞きます。
相手が、「いいえいません。」とくれば、
そうですかと単なる質問にすることができますし、
「はい、います。何故わかるのですか。」とくると、
これに出ていますから。となります。

政治家の言葉と言われているものは、
具体性に欠ける言葉を連ねるもので、「政治生命をかけて取り組みます。」
「早急に対策を練ります。」とにかく具体性に欠けた言葉を連ねます。
後でいくらでも言い訳が出来るようにしています。

空っぽの言葉は、正反対のことを言ってバランスをとります。
それは場合によっては成功することもあるだろし、
失敗することもあると私は考えます。のような感じです。

ざっと簡単に紹介しましたが、
マジシャンのトリックは私たちを楽しまさせてくれますが、
私達を、都合良く操ろうとか、煙に巻くトリックが、
至る所に存在していますから、くれぐれも御注意を。

催眠療法＆心理療法　神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計