心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

別の痛みで

2013年12月03日 | 罪悪感




私達は、ある感情を押さえ込もうとして

別の感情を使うことがあります。



誰かを怒らせてしまった。

誰かを悲しまさせてしまった。

誰かの期待に応えることが出来なかった。



と感じた時に、

心の中で強い罪悪感が湧きあがり、

自分を強く責めてしまう人がいます。



また、誰かに対しての反応だけではなく、


優しくすることが出来なかった。

余計な事を言ってしまったのでは。

仕事で思うような成果を出せなかった。

子供の成績があまり良くない。

夫の仕事での苦しみを気付いてあげれなかった。


と言うような

自分の行動や態度が

褒められないものだと感じた場合にも

罪悪感を持ち強く自分を責めてしまいます。



自分の身の回りに起きる全ての出来事の

責任は自分にあると信じているかのように

自分の行いに正しさを求め、

間違わないように注意を払います。



別の良い方をすると

自分のやり方次第で、

自分の身の回りに起きる出来事を

コントロールすることが出来るはずだと

言っていることにもなります。



当然のことながら

自分の身の回りの世界を

常に波一つ立たないように

自分が完全にコントロール出来るはずがありません。



しかし、周りの人が

「何故そんなことで。」と理解に苦しむほどのことであっても

自分を強く責めることで落ち込み、


周りの人が「もういい加減にしろ!」と怒ってしまうほど

度々と繰り返してしまいます。



本人もどこかで過剰であることを

分かっていたりするのですが

そのような気持ちを止めることが出来ません。



このような罪悪感を強く持ち

自分を強く責めてしまう傾向にある人は、

自分の独立や主張を数多く、

繰り返し拒絶された幼少期の経験を

持っていることが多くあります。



つまり、自分が出来事をコントロール出来ると

信じているのではなく

コントロールしなければならないと

信じているのです。



「何でそんな勝手なことをするの(言うの)。」


「どうしてお母さん(お父さん)を

悲しまさせるようなことをするの(怒らせるの)。」


「そんなことをするのなら(言うのなら)

お母さん(お父さん)はもう知りません。」


「私の子なら、そんなことはしないよね(言わないよね。)」



このような強い調子の言葉や態度を

繰り返し向けられることで

子供は、自主性を持つ事は、

いけないことであり恐ろしいことであり、

周りの人の気持ちの責任までも持つ事を

心に刻み込んでしまいます。



同時に

自分の心の自由を押さえつけられたことへの

怒りを持つことになりますが、

この怒りの感情を自由に感じることは

拒絶、見放される危険に繋がる非常に

危険なことになります。



その非常に危険なものを回避するために、

酷いのは自分なんだと思うことで

怒りを消したり、弱めたりする方法を選択します。



また、養育者が発する気持ち以上に

自分が悪いんだと思い込み

その態度や気持ちを表すことで

養育者から拒絶されたり見放されたりすることを

防止しようとする意味合いも含まれることがあります。



そして、

それによって許され認められたと

信じるに値する経験を持つ事で

そのパターンは非常に有効な方法であると

心に深く学び取ります。



その学び取ったものが

絶対的な規範として心に君臨し続けると、

成長するに連れて強く大きくなる

独立、自主性を求める衝動と、

激しくぶつかり、

苦しみや辛さが強くなります。



そして、苦しみや辛さを消そうとして、

また、養育者に対する怒りの気持ちを消そうとして、

自分を罰する気持ちもまた強くなります。



このような問題を解決するためには

拒絶や見放される事への恐れや

自分が負う責任の範囲についての検討等をし、

それまでの不適応なパターンの修正をする必要があります。



催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計



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