いやーーーー強かった!
日本時間6月20日(日曜日)に
アメリカ・ネバダ州ラスベガスで行われた
ボクシングWBA&IBFバンタム級タイトルマッチで
井上尚弥選手がIBF指名挑戦者ダスマリナス選手を
3回KOで勝利。
今日の井上尚弥選手なら
ヘビー級の選手でも………は言い過ぎか、
でもそれ位のことを言いたくなるような
完璧な試合内容でしたね。
全く危なげない試合内容でしたし、
無理にKOを狙うような荒いボクシングでもなく
ディフェンス、ステップ、パンチの全てが
キレキレでしたね。
しかしあれです。
強いパンチを打つには
前動作が必要になるのが普通です。
矢を強く放つために
弓の弦を後ろへ強く引いてから
矢を放つのと同じです。
しかし、それだと相手に察知されやすく
相手にパンチを避けられやすくなるばかりか、
相手のカウンターを被弾する可能性も高まります。
なので相手が元気な内は、
前動作を失くしたパンチ、
つまりはノーモーションのパンチを繰り出して
強いパンチを放つのは、
相手にある程度ダメージが蓄積し
パンチへの反応が鈍ってからとなるのが
まあ定石となります。
しかし、井上尚弥選手の場合、
パンチの威力が落ちるはずの
ノーモーションのパンチの威力がエグイ!
弓の弦を引いてないように見えるのに
強烈な矢が放たれる感じで、
まるでロケットのように
矢自体に推進力があるかのような
とんでもない威力だったなあ。
あれはもう中国武術で言うところの
発勁(はっけい)だね。
井上選手の試合前に驚きのニュースがあって
本決まりしていたWBO王者のカシメロ選手と
WBA正規王者のリゴンドー選手との試合が
急遽流れて、
ドネア選手とカシメロ選手の試合が決定し、
その勝者とリゴンドーが戦うようになったらしいので
カシメロか、リゴンドーか、ドネアの
勝ち残った誰かと井上尚弥選手が試合をする
流れとなったようです。
年末辺りか、早春に
バンタム級の4団体統一王者をかけた
大一番の試合がありそうです。
井上尚弥選手の試合が終わったと思ったら
一週間後にまたまた大注目の試合があります。
中谷正義選手とロマチェンコ選手との試合、
元パウンド・フォー・パウンド1位の
ロマチェンコ選手は、前回の試合で
判定負けをして持っていたベルトを失いましたが、
あの試合、明かに動きがおかしかったですよね。
あれほど急激に衰えるとは思えないので
肩のケガの影響だったと思うのですが、
もし中谷選手がロマチェンコ選手に
勝利するようなことが有れば
チャンピオンベルトはかかっていませんが、
その勝利の価値は、ベルト以上のものになります。
本来のロマチェンコが戻ってくれば
中谷選手の勝利は難しいと思われますが、
さてどうなるか。