心の扉 神戸カウンセリング花時計

心理療法や催眠療法、ストレス解消や悩み等メンタルに関するもの、そして日常の出来事を自由気ままに掲載します。

高所恐怖症

2018年02月08日 | 催眠療法

1984年 英国の旅客機がフランス上空で

高度1万メートルに達した時、

副機長が「高すぎて怖い!」と訴え始め、

その様子から副機長がパニックになる可能性を感じ、

機長の判断でリヨン空港に

緊急着陸したことがあるそうです。

 

高度一万メートルを巡行飛行する

副機長を任命されるわけですから、

副機長を務めるために必要な飛行時間を

積んできているはずなんですよね。


それまで我慢に我慢を重ねてきたとは思えず、

それまで何とも無かったのが

何かのきっかけで発症したと考えるのが

自然かと思います。


これが一時的な反応でしかなかったのか、

常態化する反応となったのか分かりませんが、

症状を改善したとしても

どうなんでしょう。


副機長は、パーサーとして空の仕事に

関わることが出来たとしても

パイロットとして関わることは

相当困難になるのではないでしょうか。


高所恐怖症は、ある特定の状況や対象に対して

過剰に恐怖を感じてしまうことで

生活に支障をきたしてしまう状態のことを言います。


ミカン箱に上がることが怖くて出来ない。

建物の2階に上がることも怖い。

歩道橋を渡ることが出来ない。等。

 

スカイダイビングやバンジージャンプを怖いと感じるのは、

自分の生命を危険にさらすようなもの、

例えば、スカイダイビングやバンジージャンプを

怖いと感じるのは高所恐怖症とは呼びません。

 

ですから、今回の副機長の

高度1万メートルを怖いと感じることについては

高所も高所ですので

高所恐怖症と言うより不安神経症となるように思います。


高所恐怖症の原因については、

高い所から落ちてケガをして凄く怖い思いをした。

幼少期に無理やりに連れていかれ酷く怖い思いをした。

養育者が心配性だった。

幼少期に間違いや失敗を許されなかった。等、

色々な可能性が考えられます。


高所恐怖症を克服するには、

1、過度な恐怖反応を起こしている認知を修正する。

2、比較的に恐怖反応が軽度なものに自分の身を置き、

段階的に慣れていく。

と言った2つのアプローチがあります。


どちらか一つのアプローチと言うよりも

二つのアプローチを並行して行う方が

しっかりとした変化を起こすことが出来ます。


以前、私がテレビの番組で

「自分の子供と一緒に観覧車に乗りたい。」と言う

高所恐怖症の男性の希望を叶えるために

催眠でアプローチしたことがあります。

 

ロケ地は、東京の読売ランドだったこともあり、

催眠状態下で観覧車を楽しみ、

催眠を解いた後も、

「もう乗れるような気がする。いや乗りたい。」で、

観覧車、ジェットコースタ―を楽しんでもらったことで

より本物の変化に繋がりました。

 

ちなみにこの時の催眠のアプローチは、

観覧車を楽しく乗れるといったような

単純なイメージのアプローチではありません。

 

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2018-02-09 17:49:49
こんにちは
あばたもえくぼと申します

どの様なアプローチの仕方だったのでしょうか?


藤野先生の師である仲山和輝先生が芸能人に催眠術をかけているのを複数のテレビ番組で観た事がありますが催眠で悩みが解決するなら簡単で良いですね
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あばたもえくぼさんへ (神戸花時計)
2018-02-10 07:35:08
こんにちは。

催眠は万能ナイフのような優れた道具の一つだと考えてもらえればと思います。魔法の杖ではないんですよね。催眠を誘導する人や催眠を受ける人の中には、魔法の杖と考えている人がいるようです。

魔法の杖と考えて誘導する人は、呪文のように暗示を使う人がいますが、魔法ではないので大抵の場合効果がありません。

ただ緊張を緩和し、平常心で試合に向かうような短期的なものに関しては魔法的な暗示でも効果が期待できます。

仲山先生がテレビで披露していたのは、そのような効果を利用してのものです。
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Unknown (あばたもえくぼ)
2018-02-13 09:24:28
なるほど 緊張を暖和し平常心で事に臨む

私は緊張しやすいので、いつも平常心でいたいものです

アプローチの方法ですが、どのような方法なのでしょうか?
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あばたもえくぼさんへ (神戸花時計)
2018-02-13 23:28:06
この方のアプローチの方法は、過去のトラウマを取り扱うことなく当たり前のことを当たり前として捉えられるように取り組むことで十分な改善が見られました。
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Unknown (あばたもえくぼ)
2018-02-14 12:11:28
当たり前の事を当たり前と捉える

人によって当たり前の事とそうでは無い事の基準が違うと思うのですが

例えばトマトは赤いという事は、誰もが当たり前の事と捉えると思います

冬は大雪が降り雪掻きをしなければ生活ができないから雪掻きマシンが必要であるという事は住んでいる地域により当たり前と捉える人とそうでない人がいます

牛乳を飲むとお腹を壊すから牛乳は飲まないのが当たり前と捉える人と牛乳は美味しいしカルシム摂取に必要不可欠だから毎日飲んで当たり前と個人によって当たり前の基準が違うように思えるのですが

治療の時は、何を基準に当たり前としているのでしょうか?
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あばたもえくぼさんへ (神戸花時計)
2018-02-16 13:14:10
あばたもえくぼさんが言っているのは、人によって当たり前が違うので、何を当たり前の基準にしているのかと言うことですね。

何が基準となるのかは、その人の問題が解決する現実的な何かがそれになります。

あばたさんが挙げて頂いた例を使わせて頂くとすると、トマトの色は赤だと信じ込んでいることで何かのトラブルが起きていたとするならば、

日本ではピンク系、赤色のトマトが一般的に流通しているだけで、黒!緑、白、オレンジ、黄色のトマトもあって外国ではそちらの色の品種の方が圧倒的に販売されているというような事実を知ることでトラブルが解決したとするなら、その事実が現実的な何かになりますし、

あるいは、自分が色弱である事実に気が付いたり、また相手が色弱な方であることを知ったりすることでトラブルが解決したなら、その事実が現実的な何かになります。
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