1992年の2月、アメリカのニューメキシコ州の
79歳のステラ・リーベックさんが
マクドナルドのドライブスルーで購入したホットコーヒーを
膝の上にこぼしたことで火傷を負い、
1週間の入院をしたことで治療費は1万ドルも要しました。
ステラ・リーベックさんは、マクドナルドに
治療費の要求とホットコーヒーの温度の再確認を
求める文書を送りますが
マクドナルドの返答は、800ドルを支払うだけだった。
マクドナルドの対応に失望したステラ・リーベックさんは、
マクドナルドを相手取り裁判を起こします。
裁判所は、マクドナルドは、ステラ・リーベックさんに
填補賠償認定額として16万ドル支払うことを命じ、
さらに懲罰的損害賠償として
コーヒー売り上げ高の2日間分に相当する金額、
270万ドルの支払い命令が下されました。
この出来事は、『マクドナルド・コーヒー事件』と呼ばれ
賠償金額の大きさから世界に広がっていきます。
その後、長々と裁判を争うことを望んでいなかった両者の間で
マクドナルド側が50万ドルの和解金を支払うことで
和解が成立しましす。
最初の衝撃的な賠償金支払い命令があったことで
多くの人が高齢女性が上手く立ち回り
高額な賠償金をせしめたとのイメージが先行したようですが、
ステラ・リーベックさんの火傷の程度が酷く、
高額な火傷治療費の請求もあり、
何とか治療費の一部負担をと思って
裁判を起こしたように思えますし、そこは理解できます。
ただこの件について落ち度がどちらに有るのかが
私には判断が難しい。
結果、思いがけない高額な賠償金の支払い命令がでましたが、
最終的にマクドナルドとは最初の判決の賠償金の
約5分の1の50万ドルで和解が成立していることからも
ステラ・リーベックさんが
高額な賠償金を目当てにしていなかったように思われます。
アメリカの場合、
1週間の入院で100万円を請求されていることからも
医療費も高額なので退院後も継続する火傷の治療費や
弁護士費用も考えると和解金の5千万円は、
そんなに無茶苦茶な額では無いような気もします。
しかし、裁判の最初の判決が
1ドル100円計算で2億8千6百万円というのが
私の感覚では、もうぶっ飛んでいます。
で、で、で、そのマクドナルドがまた訴えられました。
今度は、マクドナルドのチキンナゲットで
幼児が火傷を負ったとして家族がマクドナルド側に
損害賠償を求めて訴えました。
この裁判でフロリダ州の陪審は、マクドナルド側に対して
総額80万ドルの損害賠償を支払うように命じました。
1ドル100円計算で8千万円の賠償金かあ。
この出来事に関してはもう私は分からん。
以降、揚げたてのチキンナゲットは提供されずに
からあげくんのような感じになったとして
それはそれで不満はないとしても
しかし、母親って幼児に熱いものを食べさせる時は、
火傷をしない様に母親が温度を確認したり、
ふーふしてある程度冷めたのを確認して食べさすのが
当たり前の常識………というより親が子を想う本能でしょう。
何もせずにほいって食べさせたってこと?
母親の養育者としての責任は一体どこに………
いや、責任以上に我が子を思い遣る気持ちはどこに………
なんかなあ、なんかなあ、なんかなあ………
一方で親が子供を少しの間でも放置すると
虐待とみなされて通報され逮捕される可能性がある。
ここまで養育者に子供を擁護する責任を求めているのに関わらず、
熱いものをほいって食べさせるのは良いのかい。
私には、アメリカの正しさの感覚が分からん。
この母親が日本に観光でやってきて
タコ焼きを食べたらどうすんだろう。
この母親のような感覚のアメリカ人の親が
日本で子供にタコ焼きを食べさせたらどうすんだろう。
日本全国でタコ焼き屋が訴えられたりしてね。
でもまあ裁判結果は、
アメリカとは、まるで違ったものになるだろうけど。