昭和30年代に長野県の高校に
学校の職員として職員名簿にも記載されていた
犬の『クロ』は、職員会議や授業にも何度も出席して
つまらない話題だと直ぐに退席していたとのこと。
長野県松本深志高校に迷い込んだ野良の雌犬が
生徒や職員になつき、また生徒や職員に可愛がられ
学校に住み着くようになります。
学校の文化祭に西郷隆盛の犬役で参加。
12年間、用務員に世話をしてもらいながら職員会議にも出席し、
授業中の教室を自由に闊歩し、夜間の見回り警備にも同行。
昼休みには、校庭を生徒と共に走り回った雌犬『クロ』は、
学校職員として職員名簿に記載されます。
『クロ』が亡くなった時は、
学校葬で校長先生が弔辞を読んで見送りました。
この実話に基づき2003年に主演・妻夫木聡で
『さよならクロ』という日本映画も製作されています。
私が学生時代を過ごした昭和は、
公立の学校でも穏やかで寛容な風潮があった………のかな。
でもまあ考えてみれば
学校の校庭の片隅にある飼育小屋で飼っている
鶏やうさぎを生き物係が世話をするのと同じで
学校で犬を飼うことの許可は、難しくなかったのかも。
昔には聞いたことが無かった鳥インフルエンザが
時折、流行することもあるので
子供達が感染したらどうすると何かと責任追及する
煩い人達が幅を利かせている現代で
飼育小屋が無くなりつつあるらしい。
ならばと犬猫を飼うとなると
今度は、噛まれたらどうするんだの責任追及。
一方ではペットを室内飼いしている家庭も増える。
夫婦の間に子供が5人も六人もいた頃と違って
子供が1人だけという家庭も少なくない時代なので
その子に何かあったらと
強く心配する親が増えるのも自然かなと。
そういう気持ちの親のことも十分理解できるのですが
だからって全員に自分の考えを押し付ける的な
飼育小屋の廃止を訴えるは違うように思うんですよね。
自宅でペットを室内飼いをする家もありゃ
危険を先回りして飼わない家もあるように
自分の子供が心配なら生き物係にさせないように
学校に言えばいいだけのことで
学校から飼育小屋を失くせは、合点がいかぬ。
まさかと思いますが、飼育小屋を失くした暁には
次は、我が子の生活圏から鳥を排除しろ!
なんてことを言いだしたりしてね。
動物の飼育、触れ合いを通して愛し愛され
子供の情緒が豊かになっていくこともあるはずなんですよね。
転ばぬ先の杖なんて言いますが、
転ぶ可能性から子供を護ろうと
無菌室で純粋培養の如く育った子供達がどうなるのか、
一概には言えないとは思いますが………
最近の悪魔に心を売ったかのような事件が頻発し、
逮捕された時の犯人の態度があまりにも酷いのを見ると
何があったらああなるのか………
私が判事なら言いたい。
「てめえたちゃ人間じゃねえ!叩っ切ってやる!」