日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

都市の緑化は、急務の問題

2007-08-18 21:48:15 | 徒然
今日も名古屋は暑かった。
関東方面は、気温も下がり大分過ごしやすかったようだが、東海以西はまだまだ酷暑日続きだ。

以前から拙ブログでも書いているのだが、都市の緑化は急務を要する問題のように考えている。
その考えは、確信と言ってもいいかも知れない。
と言うのも、日本の住宅はいつの頃からか「冬仕様」の気密性重視になり、通気性など「夏仕様」と言う部分では、エアコンなどの冷房が効率良くという「冬仕様」の延長的発想で作られている。
その際たるモノが、マンションだろう。

東京都心では、高層マンションが東京湾沿岸に次々と建設され人気のようだが、その高層マンションによって「海風」が遮られ、ヒートアイランド現象に拍車がかかっているという指摘もある。
高層マンションから海が望める眺望は魅力的だが、それが原因で他の人の生活環境の質を下げてしまっているというのは、問題ではないだろうか?
もちろん、その眺望をウリとして建設を進めた企業の俯瞰的都市計画のセンスのなさ、と言うことを指摘されなくてはならない問題だとは思うが、いまさらそれを問題視しても無理な話だろう。

と言うわけではないのだが、これからマンションを建設する場合は、マンションの建築面積と同じ面積の緑地公園を併設するくらいの規制を設けてみてはどうだろうか?
実際、街中を歩いてみると「軒下」と呼べるような庇がある戸建て住宅などは、あまり見かけない。
マンションとなれば、軒下などと言うモノは設計当初からないのではないだろ、ならば、ベランダではなくテラスやバルコニーと呼べるくらいスペースに、植栽プランターを置いて、マンション全体を緑化することが大切なのではないだろうか?

こうやって考えてみると、私たちは「効率」と言うことばかりを、住宅にも求めてきたのではないだろうか?
庭に木々を植えると、そのメンテナンス費が必要となる。
空調の効率を考えれば、気密性を重視と言うことになるのだろう。
それは、ある意味当然の発想だと思う。
思うのだが、そろそろその発想を変えなくては、自分の生活が他の人の生活の質を下げてしまうだけではなく、自分の生活そのものの質も下げてしまうことになってしまうのだ。

そのはじめの一歩が、都市の緑化政策なのではないだろうか?
暑い、暑いといっても始まらない。
「暑いなら冷房」と言う発想も、今は自分本位的な感じだ。
「どうしたら、自分と社会が快適に日本の四季を楽しめるのか」と言う、視点と発想が必要なのでは?