日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

今年は「冷え取り」-女性向ドリンク剤-

2007-09-19 20:45:53 | トレンド
西日本を中心に、まだまだ暑い日が続いている。
「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるが、今年はお彼岸を過ぎてもこの暑さは続きそうな気配だ。
と言っても、街中のお店には「秋物」が勢揃いだ。
ファッション関係のお店などは、お盆が過ぎると一斉に「秋物」になる。
「秋物」に変わるのは、何もファッション関係だけとは限らない。
スーパーでは、人目に付く所に「松茸」が置いてあった。
今年は、イメージ劣化が激しい「中国産」よりも「カナダ産」が人気らしく、値段も倍くらいしていた。
近所のドラッグストアーなどでは、「日焼け止め」や「虫刺されの薬」などが片付けられ、代わりに「ハンドクリーム」や少し早い気がするのだが「風邪薬」が置かれていた。
そんなドラッグストアーのメイン売場に「女性向けドリンク剤」が、置かれていた。
それがロッテの「紅(BENI)」という商品だった。
今週あたりくらいから、テレビCMが流れるようになったので、思い浮かぶ方もいるのではないだろうか?

女性向けのドリンク剤というのは、その時々の「女性美と悩み」を反映している。
先駆けとなったのはサントリーの「鉄骨飲料」 と、大塚製薬の「ファイブミニ」だったように思う。
「ファイブミニ」は、今でもコンビニなどで見かけるのでご存知の方も多いだろう。
この2つの共通点は、「栄養素」を謳っていることだ。
それまでの「ドリンク剤」と呼ばれるものは、「栄養素」を謳うというよりも「元気になる」という表現に終始していた。
「鉄骨飲料」や「ファイブミニ」は、「ドリンク剤」とは違う。
だが、これらの商品のヒットが「女性向機能ドリンク剤」という、分野を確立したように思うのだ。
と言うのも、これらの商品のヒットで次々と「女性向ドリンク剤」が発売されるようになったからである。
当時流行していた、中尊寺ゆつこ氏の漫画「スイートスポット」などに登場する、「オヤジギャル」の影響もあっただろう。

その後「女性向け機能ドリンク剤」は、「コラーゲン」「カルニチン」「コエンザイム」「ヒアルロン酸」など、様々な「栄養素」を謳うようになってきた。
「コラーゲン」などは、「動物由来」から「魚由来」へと、その「原材料」にも変化があった。
その目的は「美肌」中心だった。

ところが今回の「紅(BENI)」は、「冷え性対策」が目的だ。
店頭に置かれている商品説明の広告などを読んでみても、「紅参+和漢植物素材で体の中から暖める」とある。
女性向ドリンク剤は「冷え取り」に注目!と言うことかも知れない。

女性ならお分かりだと思うのだが、「体の冷え」は本当に辛い。
辛いだけではなく、冷えている部分に限って欲しくない贅肉がたっぷりと付くのだ。
その意味で「冷え取り」というアプローチは、単なる「健康」「インナービューティー」だけではなく、「ダイエット」と言う視点でも注目されるかも知れない・・・と、思うのだ。