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たのしいドライブとはならない、日本の道路?

2012-11-06 20:53:56 | アラカルト
日経新聞のWEBサイトを見ていたら、気になるコラムがあった。
「なぜクルマを運転する機会が減ったのだろう」というタイトルのコラムだ。
コラムを書いていらっしゃるのは、レーシングドライバーの中嶋一貴さん。
私のように、クルマはおろか運転免許すら持っていない人がクルマについて書いたコラムでは無く、運転のプロ中のプロが書いているコラムなだけに、とても興味深い。

そのコラムを読んで思ったコトは、「日本のクルマと道路、都市計画の関係」というコト。
海外の様に「クルマのある生活」を前提に、戦後のまちづくりがされた都市というのは、どれくらいあるのだろうか?
高速道路のように「自動車専用道路」は別だが、徒歩で移動するコトを前提とした生活道路にクルマが侵入してきたのでは?
その一例として上げられるのが、通学路を抜け道として利用した上での事故だろう。
そして、信号機の多さなども指摘をされているが、脇道が多い生活道路であれば、必然に信号機が多くなり、一方通行も増えてしまうのも仕方無いと思う。

そう考えると、気持ちの良い運転というのは、道路と生活との関係にあるのかも知れない。
「クルマ社会」といわれ久しい日本ではあるが、「運転がしやすい社会」では無い。
住宅地をみても、自宅駐車スペースは確保されていても、幹線道路から自宅までの道路は狭い、と言う場合が多いのではないだろうか?
もちろん、地方に行けばその様な光景では無いと思う。
「クルマ社会を考えたまちつくり」と言うよりも、「クルマがないと生活ができない公共交通機関の不足」というコトになると思う。

コラムにあった、深夜人通りの無い場所で赤信号の為に、停車するコトはナンセンスだ、と言う点は何とも言えない。
ただ、交通量の少ないトコロであれば夜間点滅信号機でも、問題は無いのかも知れない。
もっと柔軟な交通ルールが必要、と言うコトも一理あると思う。
新しい都市計画では、クルマ社会を意識した内容が必要だろう。
一番理想的なのは、欧米のような「クルマで生活をする」というコトを前提とした、郊外の住宅地と集約的な商業地区+行政地区というまちづくりだとは思っている
思うのだが、クルマを運転しない側としては「もっと謙虚に運転をして欲しい」と、思うコトがしばしばある。
既にできあがってしまったまちの中では、「歩行者の生活道路に侵入している」と言う意識を持って欲しいのだ。
歩行者との良い関係が、案外「楽しい運転」に結び付くのが、日本の道路事情かも知れない。