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形勢逆転となるか?docomoクロッシィ

2012-11-17 19:02:21 | ビジネス
今日の新聞広告で一際目立っていたのが、NTTdocomoのクロッシィの広告だった。
先日発表された携帯電話会社の契約動向などを見ていると、NTTdocomo一人負け状態。
「狩り場状態」となっている。

スマートフォンのOSの状況を見ると、確かにAndroidのほうが多い。
だが、冷静に考え無くてもiPhoneのOSは、iPhoneにしか搭載されていないと言うコトはわかりきっている。
一方Androidは、iPhone以外のスマートフォンに搭載されている。
搭載されている機種の数が全く違うのだから、データとして同じだと考えるには難がある。
逆に言えば、一機種のみ(もちろん、iPhoneシリーズという意味だが)で、多機種のAndroidより多い、と言うコトに注目すべきだと思っている。

そのAndroidのみを発売しているdocomoが、力を入れているのが上述した「クロッシィ」という、通信システム。
システムの内容となると理解しているとは言いがたいのだが、どうやら「超高速通信」を謳っているトコロをみると、docomoとしては「通信速度の速さ」で攻勢をかけたい、と言うコトのように感じる。
決してAndroidとかiPhoneと言った、プラットフォームで利用者を獲得(言い換えれば「奪回」か?)したいのではなく、「通信速度」というトコロで勝負に出たいと言うコトのようだ。

とすれば、docomoはauやSoftBankとは違う土俵で、勝負に出ると言うコトのように思える。
もちろん、auやSoftBankも「高速通信化」には力を入れているはずだが、プラットフォームという、利用者のスマートフォンやタブレット型PCの操作性ではない、と言う点でチョット考えるトコロがある。
言い換えるなら、docomoはAndroidと言うプラットフォームに魅力が無い、と判断し始めたとも考えられるからだ。

「通信速度が速くなる」というコトは、利用者にとってアクセス時間の短縮というコトになる。
それはそれで、とても魅力的なコトだと思う。
しかし利用する側である生活者は、一体何でスマートフォンやタブレット型PCを選択しているのだろう?と言う視点が、抜け落ちているような気がするのだ。
例えば、Androidに関して言えば、過去何度も情報の流失が問題になった。
利用する側として、情報が漏れやすいと言うのは、×な選択肢だと思う。
いくら「高速通信」ができても、情報が「高速」で漏れてしまっては意味が無い。
そんな判断をする生活者がいても、おかしはないだろう。
スマートフォンの場合、電源を入れる=電波を発信・受信しているという状態なのだから。

「高速通信」は魅力的ではあるが、それだけで利用者が大きく伸びるとは思えない。
docomoの考えは判らないでも無いのだが、どことなくちぐはぐな印象が在る。