日々是マーケティング

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電子書籍、買うばかりが利用法では無い?!

2012-11-09 10:46:50 | アラカルト
8日の毎日新聞に、「神奈川県立図書館が閲覧・貸し出しを廃しする」と言う内容の記事があった。
この見出しを読んだ時、「県民サービスの低下に繋がるのでは?」と思ったのだが、どうやらそうでもなさそうだ。
と言うのも、記事をよく読むと大学などと協力をして「情報ネットワーク」を使い、わざわざ県立図書館に出向くこと無く、読みたい本、特に専門書を読むコトができる様にする、構想があるからだ。

この「情報ネットワーク」の構築、と言うアイディア、電子書籍に利用することはできないだろうか?
もちろん、無料というわけにはいかないと思うが、年間利用料を設定し、登録をすれば自由にアクセスをし、電子書籍で読むコトができる、そんなシステムだ。
この様なシステムであれば、図書館に出向くコトができない人達も、気軽に利用できるだろうし、見つけにくい専門書なども見つけやすくなるかも知れない。

何より、今年は「電子書籍元年」という勢いで、電子書籍のツールが発売されているし、発売予定がある。
タブレット型の携帯通信機器も、一般的になってきた。
もしかしたら「電子書籍」が一番便利だと感じるのは、文庫本などで発刊されている書籍では無く、重たく持ち運びが大変な専門書かもしれない。
そんな専門書を、タブレット型のツールに入れて移動時間などを使って読むコトができれば、便利だと感じる人は案外多いのでは?

「図書館で本を読む」と言うよりも、「図書館=無料学習室」とか「無料貸本屋」という感覚で、利用している人が多いと思う。
しばらく前、大阪の橋下さんが「中之島図書館の廃止」というコトを言ったが、確かに「無料学習室」とか「無料貸本屋」であれば、緊縮財政のなか運営の見直しを考えるのは仕方のないコトかも知れない。
「中之島図書館」については、橋下さんをはじめ大阪の皆さんで考えるコトだとは思うが、国会図書館の様に、書籍のデータベース化、電子閲覧を進めるコトで、「図書館」がもっと違う場所になるかも知れない。

書籍のデータベース化や電子閲覧を進めるコトができれば、上述した通り図書館で本を借りることが難しい人にとっては、朗報だろう。
これからは、その様な使い方が当たり前になっていくかも知れない。
その意味で、神奈川県立図書館の閲覧廃止、と言うのは大きな一歩と言えそうだ。