今朝FMを聞いていたら、ニュージーランド首相のFacebookに投稿した内容が思わぬ波紋を呼んでいる、というニュースを聞いた。
「思わぬ波紋」というのが、タイトルとなっている「スパゲッティ入りピザ」だ。
AFP:ピザにスパゲッティとパイナップル!NZ首相に批判殺到
市販のピザ生地に缶詰のスパゲッティをのせ、トマトやベーコン、パイナップルなどをトッピングしている、イングリッシュ・ニュージーランド首相自慢の特製ピザのようだ。
確かにハイカロリーすぎるように思えるし、見た目も「・・・(ガッカリ)」な印象のピザだ。
非難をする人達が言う「残飯(のよう)」と言えば、そのように見えなくもない。
「食」がその国における大切な文化だと考えれば、「ピザにスパゲッティをのせることは、イタリアに対して失礼!」という意見も、分からなくもない。
イタリア大使館からは「復讐」として、ニュージーランドの人たちが愛してやまないデザートに山もりサラミをのせた写真をTwitterに上げて、対抗したようだ。
だからと言って、首相としての能力まで問われることなのか?という、疑問もある。
なぜなら、政治手腕と料理のセンスは全く別だからだ。
批判した人達も半分ジョーク・・・ということであれば、ことは穏便に済む話だろうし、イタリア大使館の「復讐」もチョッとした「悪乗り」程度だと思えば、目くじらを立てるほどではないように思う。
ただ、「ピザにパイナップルのトッピング」に抵抗感が強い人が多いということは、注目しても良いのかもしれない。
イタリアではなくアイスランドのグネス・ヨハンネソン大統領は、今年の2月に「パイナップル入りピザを禁止したい」という発言をし、波紋を呼んでいたからだ。
Huffington Post:「パイナップル入りピザを禁止したい」アイスランド大統領の発言が波紋
こちらも、余りの非難で釈明に追われるコトになったようだが、アイスランドとニュージーランドとでは、随分「トッピングとしてのパイナップル」の立場が違うようだ。
日本における「酢豚にパイナップル」と、似ているのかもしれない。
「たかが(トッピングの)パイナップル。されどパイナップル」ということになると思うのだが、違う見方をするなら、人は「食」に対してこだわりが強い、ということになる。
子どもの頃から慣れ親しんできた「味」は、大人になってから大きく変化することはない、ということだろう。
「食」対するこだわり感は強く、「多様な価値観」と頭で理解できても、心で納得できないのかもしれない。
しかも、アイスランドとニュージーランドでの真逆の反応を考えると、「食」そのものが、国の文化の一つなのだな~と、改めて感じさせる。
アイスランド大統領もニュージーランド首相も、「ピザ」という庶民的な食べ物で批判されるという点で、親しみを感じたのは私だけだろうか?