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Apple社は何を目指すのか?

2023-10-06 20:45:08 | ビジネス

日経新聞のWebサイトを見ていたら、「Apple社は、企業として何を目指しているのだろう?」と、感じさせる記事があった。
日経新聞:Apple、「Air Pods」を脳波計にする特許、高まる期待 

「コロナ禍」が始まった頃、Apple社の「Apple Watch」が注目されたことがあった。
日本で、どれほど注目されたのか?と、考えるとなかなか難しい気がするのだが、海外で話題になった理由は、「Apple Watch」に搭載されている「Health機能」だった。
Apple Watchを身に着けているだけで、心拍数だけではなく「血中酸素濃度」まで計測できる、という機能があったからだ。

覚えていらっしゃる方も多いと思うのだが、「コロナに感染すると、血中酸素濃度が著しく低下する」。
その為、各自治体では「コロナ感染者」に対して、隔離生活時の食事支援と一緒に血中酸素濃度を測ることができる「パルスオキシメーター」も配布されるようになった。
「パルスオキシメーター」そのものは、貸出をしているだけだったはずなのだが、その後「パルスオキシメーター」が返却されない、と問題になったので、覚えていらっしゃる方も多いかもしれない。

他にも、「コロナに感染」した直後、症状が現れる前に目に見えない体調変化を「Apple Watch」が検知するコトができる、という海外の大学の研究が発表される等、「スマートウォッチ」が「健康管理」に役立つという話題が目立つようになった時期があった。
残念ながら、日本では「気合と根性」のような政府方針があり、このような「早期感染を感知する」という動きが無かった、という気がする。
とは言え、このような話題が出るとネット通販等では「健康管理機能」が充実した「スマートウォッチ」を、数多く見かけるようになった。

このような経過があり、今回の「Air Pods」の「脳波計検査機能」を搭載する、というのはApple社としては、既定路線だったのかもしれない。
とすると、Apple社は今後どのような方向へ力を入れていくのか?ということが、気になってくる。
何となくだが、Apple社は「iPhone」等のハードウェアを販売する企業から、「エンターティメントからヘルスケアサポート」という分野へとサービスを提供する企業になっていくのでは?という、気がするのだ。

あくまでも「私がそんな気がする」というだけなのだが、「iPhine」をはじめとする様々なモバイルツールは、Apple社が提供するサービスへの導入ツールとなっていくのでは?ということなのだ。
というのも、Apple社のiPhoneをはじめApple社の製品はiOsと呼ばれる、独自のOSを使っている。
その為、androidやWindowsなどと簡単に同期させることができない。
勿論、APPでソフトウェアをダウンロードをする、ということはできるが、製品とソフトウェアの相性という点では、どうなのだろう?

それだけではなく、ヘルスケア事業として保険会社や医療関連企業との連携ということも、考えられるだろう。
日々の個人の健康管理データを集めることで、医療関連企業はより「健康アドバイス」等を提供することができるだろうし、「健康に気遣っている」というデータを基に、保険会社は個人の保険料をカスタマイズするようなサービスを始めるかもしれない。

現在の「AppleTV」や「AppleMusic」のようなエンターティメントに関して継続するにしても、他社との競合が厳しい状況となれば、手付かずに近いHealthWear事業を進めるのでは?と考えるのだ(あくまでも、個人的な考えだが)。