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夏目雅子のテレビドラマの『西遊記』やドリフターズのコメディ人形劇の『飛べ!孫悟空』などはある年齢以上の方は記憶があると思います。
ところが実際の「三蔵法師」とは一人ではなく、インドや西域から仏教経典をもたらして、漢訳した人々の尊称で、100人以上の「三蔵法師」が存在していたそうです。
西遊記でいう三蔵法師は「玄奘(げんじょう)」のことで、尊称通り唐の時代の中国から中央アジアを経てインドへ旅をして仏典を学び、持ち帰った経典を漢訳した僧の一人だそうです。
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(パンフレット)
滋賀県守山市にある佐川美術館で『三蔵法師展-薬師寺の宝物とともに』が開催されており、薬師寺の仏像見たさもあって拝観してきました。
この展覧会では薬師寺の僧による「ミュージアム説法」のイベントがありましたので、約40分間の“美術館説法”も聞いてきました。
説法された僧は、奈良の薬師寺の加藤大覺さんで、抹香臭い話は全くなく、三蔵法師について軽快なトークで話して下さいました。
加藤さんはインドのブッダガヤ(釈迦が悟りを開いたとされる聖地)の日本寺に1年半の駐在僧としての経験もあるそうです。
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(パンフレット)
薬師寺は「法相宗」の大本山ですが、三蔵法師・玄奘とつながりの深い寺院で、玄奘は629年にインドへ向かい645年に帰還して「法相宗」の開祖となったとされています。
日本では、653年に入唐した道昭という僧が玄奘に師事して法相宗を広め、その後も入唐して法相宗を学ぶ僧が続き、法相宗から多くの学僧を輩出したそうです。
現在の法相宗は、奈良の興福寺・薬師寺の2寺院が本山となっているとのことですが、飛鳥時代から奈良時代初期の寺院が残る奈良へ行きたい気持ちが高まります。
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(図録)
図録は迷っていたのですが、家内の勧めがあって購入しました。
図録を購入すると加藤大覺さんに書を書いていただけるのですが、美術館で説法を聞いて書を書いてもらうという何とも変わった体験になりました。
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『自利他利』という言葉を書いて頂き、その場で説明をして頂きました。
「自分のためにやるべきことをやって、他の人のためにもやるべきことをやる」といった内容でした。
修行(人生)は積み重ねが大事で、“まず心を静かに落ち着ける事が重要です”というような話もされておられました。
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佐川美術館では常設展で平山郁夫館がありますが、ポストカードに薬師寺の絵がありましたので購入しました。
平山郁夫画伯は、薬師寺の玄奘三蔵院伽藍に「大唐西域壁画」を描かれている画家で薬師寺とのつながりが深い方です。
少し前から“奈良へ行きたい!”気持ちが強くなっているのですが、“奈良が呼んでいる!”と勝手に思いを巡らせております。