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予定には入っておらず、その存在すらも知らなかったのですが、道路にあった標識を見落とさなかった。
奈良県内では修行場として認識されているようですが、まさに不動明王に見守られて厳しい滝行する滝と感じます。
これほどの迫力のある滝と巨石に彫られた磨崖仏となれば、心躍るのも無理はない。
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少し離れた場所からでも苔むした巨石に不動明王の姿が確認でき、大きな杉の木が3本その太さを競っている。
石碑に「破不動尊」とあるのは後述するが、巨石が真っ二つに割れているせい。
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位置的には桜井市の聖林寺から談山神社へと続く道から旧道へ入ったところ。
横には民家があり、通りにはまばらに民家が並んでいる。
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いつの時代のものかは不明ではあるものの、不動明王はくっきりと浮き出されており、光背にはノミ跡が見える。
不動明王だけ見るのと、磨崖仏として彫られている巨石全体を見るのとでは印象が変わるが、これだけの磨崖仏が残されているのは素晴らしいと思います。
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この不動明王が「破不動尊」と呼ばれているのは、巨石が中央部で両断されていることによる。
1608年に談山が鳴動した時に割れたと伝わりますが、確かにその頃の数年間は大きな地震が多く発生した時期にあたるようです。
割れた断面は刀で切ったようにスパッと割れており、人の手によって割られたもののようではないように見える。
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細い道を挟んで滝があるため、磨崖仏を見ていても水音が聞こえ、冷たい水の冷気が伝わってくる。
「不動延命の滝」を見た瞬間、あまりの見事さに衝撃を受けた。
大きい方の滝で落差8m程度ではあるが、滝から伝わるこの生命感は一体何なんだろう。
昔の人が滝を見て龍神を感じたり、滝に不動明王を祀って煩悩を断ち切ろうとした心境も分らない事ではない。
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右の小さい方の滝は落差が少ない分、水の勢いを感じる。
よく複数の滝がある場所で「雄滝・雌滝」という呼び方をするが、こちらの滝はさしずめ雌滝ということになりそうです。
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雄滝に相当する落差の大きな滝からは落ちた水の水飛沫が飛び、涼しくもあり心が引き締まる思いもする。
2つの滝がある瀑布ではありますが、瀧の勢いと滝壺の穏やかさは対称的で面白いものがある。
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偶然とはいえ、よくこの場所へ導いてくださったと不動さんに勝手に感謝しています。
巨石・磨崖仏・滝...なんて素晴らしいのだろう。