南浜町「八幡神社のイチョウの紅葉」
紅葉の季節が始まり、紅葉の名所として有名な場所には紅葉狩りの方が押し寄せているかと思います。
新型コロナでイベント等は中止や縮小になっている場所もあるようですが、やはり少しは紅葉を楽しみたいところです。
真っ赤や橙色に色づいたモミジも美しいですが、黄色く色づいたイチョウの紅葉もまた美しい。
長浜市南浜町の「八幡神社」ではすでにイチョウの紅葉が始まっており、これから見頃を迎えようとしています。
南浜町は琵琶湖に注ぎ込む姉川の河口部を含んで、河の両端に分かれている町で「八幡神社」は集落と田園地帯の境のような場所に位置します。
御祭神に誉田別命を祀り、境外社の「和田神社」は南浜水泳場近くの湖畔に社を構えます。
田園地帯から見る「八幡神社」は、神社の規模は村の鎮守社といった感じですが、イチョウの巨樹が神社の良さを引き立てるように目立ちます。
左のイチョウは色づいていますが、右の大きなイチョウはまだこれからということで、見頃はまだ先といった感じでしょうか。
鳥居の正面に来ると、赤・黄・緑と複数の色が混じり、晩秋らしい光景が楽しめる。
車で通りすがりに見るだけでは勿体ない光景です。
もっとも紅葉が進んでいたのは手水舎の横にあったイチョウでした。
ほぼ完全に色づいたイチョウを眺めている間に他に来られた方は、神社にお供え物を持ってこられた当番の方だけです。
誰もいない神社の境内は貸し切り状態で、ゆったりとした時間を過ごすことが出来ました。
まだ色づいていないイチョウの方は、色づいているイチョウよりも遥かに大きく、幹も太い。
手前のイチョウの方が幹周も樹高もありますが、詳しいサイズは分かりません。
根っこも地表から浮き上がって広がりがあり、生命感に溢れている。
これだけ根が張ると、隣のイチョウの根と地中で絡み合っているのかもしれません。
本殿はこじんまりとしたお宮さんになっていますが、湖北は「オコナイ」神事が盛んな土地ですので、八幡神社でも2月に盛大に「オコナイ」さんが行われるようです。
TVで「川道のオコナイ」さんが取り上げられているのを見てその盛大さに驚いたがありますが、南浜でも「オコナイ神事」が行われるといいます。
川道と南浜は隣合わせの集落ですし、漁港もある集落ですので「オコナイ」さんもさぞやにぎやかに行われるのでしょう。
境内には落ち葉は少ないものの、銀杏が無数に落ちてあり、拾って帰ろうかと思いながらも臭いが凄いので諦める。
落ち葉は、神社のお世話をされている集落の方が掃除されているのでしょう、空き地には落ち葉の山があり、境内は綺麗に整えられています。
「八幡神社」に伝わる伝承には、“延喜年間に神社改官人が別当寺たる平尾寺に止宿し、和歌を詠み八幡神社の額筆をしたためたといい、この官人は紀貫之であった”と伝わります。
南浜町「南濱神社のイチョウ」
南浜町の南東に祀られているのが「八幡神社」なら、姉川を越えて南浜町の北端にあるのが「南濱神社」で、こちらにもイチョウの巨樹がありました。
湖北でいうと高月町雨森の「天川命神社のイチョウ(幹周6.3m 樹高30m)」が見た中では最大ですが、「南濱神社のイチョウ」も負けず劣らずの見事な巨樹です。
鳥居の両端にイチョウの樹がまず見えますが、境内には巨樹レベルのイチョウが3本は確認でき、本殿の後方にもイチョウの樹があります。
南濱神社のイチョウは緑々した状態で紅葉が始まった様子は見えませんでしたので、このイチョウは紅葉の時期が遅いのでしょう。
南濱神社でもっとも大きなイチョウは本殿の右前にあるイチョウで、幹周5.5mで樹高は10m、樹齢が(伝)400~500年だといいます。
樹高が低いのは上部が伐採されているからと思われますが、幹の太さは尋常ではない。
というのも樹は上部へ行くにしたがって細くなったり、枝分かれしていくものですが、この樹は寸胴のように同じ太さで上部へと伸びています。
南濱神社でも地域の方が落ち葉をかき集めて掃除をされていましたが、写真の左端に半身写ってしまった人と樹の幹を比較して頂けるとその幹の太さが分かります。
掃除されている方からすれば、イチョウの樹を見上げて嬉しそうな顔をしている酔狂なやつと映ったかもしれませんね。
南濱神社は、古くは午頭天王社と奉称して天王前なる地に鎮座されていたといいます。
しかし姉川の洪水たびたびおこり、荒壌を避けるため現在地の中浜の地に移遷したと伝わります。
今でこそ姉川には堤防が築かれていて決壊することはないとは思いますが、堤防ギリギリまで水位が高くなる事も大型台風が来た時などにはあるといいます。
決壊すれば田畑も住居も水に浸かってしまいますので、水は無くてはならないものであると同時に怖ろしくも荒れるものと言えそうです。
南濱神社の本殿は、入母屋造の建築で御祭神に建速須佐之男命を祀るといいます。
建速須佐之男命はスサノオを指し、午頭天王は薬師如来の垂迹であるとともにスサノオの本地とされていますので、神社の歴史上つながる神の系譜がありそうです。
さて、神社を離れて田圃道を行くと、何羽ものツグミの姿に出会います。
ツグミが湖北を去る時のように田圃に姿が多いということは、ツグミが一気に流れ込んできたからなのでしょうか。
楽しみの多い季節になってきましたね。
紅葉の季節が始まり、紅葉の名所として有名な場所には紅葉狩りの方が押し寄せているかと思います。
新型コロナでイベント等は中止や縮小になっている場所もあるようですが、やはり少しは紅葉を楽しみたいところです。
真っ赤や橙色に色づいたモミジも美しいですが、黄色く色づいたイチョウの紅葉もまた美しい。
長浜市南浜町の「八幡神社」ではすでにイチョウの紅葉が始まっており、これから見頃を迎えようとしています。
南浜町は琵琶湖に注ぎ込む姉川の河口部を含んで、河の両端に分かれている町で「八幡神社」は集落と田園地帯の境のような場所に位置します。
御祭神に誉田別命を祀り、境外社の「和田神社」は南浜水泳場近くの湖畔に社を構えます。
田園地帯から見る「八幡神社」は、神社の規模は村の鎮守社といった感じですが、イチョウの巨樹が神社の良さを引き立てるように目立ちます。
左のイチョウは色づいていますが、右の大きなイチョウはまだこれからということで、見頃はまだ先といった感じでしょうか。
鳥居の正面に来ると、赤・黄・緑と複数の色が混じり、晩秋らしい光景が楽しめる。
車で通りすがりに見るだけでは勿体ない光景です。
もっとも紅葉が進んでいたのは手水舎の横にあったイチョウでした。
ほぼ完全に色づいたイチョウを眺めている間に他に来られた方は、神社にお供え物を持ってこられた当番の方だけです。
誰もいない神社の境内は貸し切り状態で、ゆったりとした時間を過ごすことが出来ました。
まだ色づいていないイチョウの方は、色づいているイチョウよりも遥かに大きく、幹も太い。
手前のイチョウの方が幹周も樹高もありますが、詳しいサイズは分かりません。
根っこも地表から浮き上がって広がりがあり、生命感に溢れている。
これだけ根が張ると、隣のイチョウの根と地中で絡み合っているのかもしれません。
本殿はこじんまりとしたお宮さんになっていますが、湖北は「オコナイ」神事が盛んな土地ですので、八幡神社でも2月に盛大に「オコナイ」さんが行われるようです。
TVで「川道のオコナイ」さんが取り上げられているのを見てその盛大さに驚いたがありますが、南浜でも「オコナイ神事」が行われるといいます。
川道と南浜は隣合わせの集落ですし、漁港もある集落ですので「オコナイ」さんもさぞやにぎやかに行われるのでしょう。
境内には落ち葉は少ないものの、銀杏が無数に落ちてあり、拾って帰ろうかと思いながらも臭いが凄いので諦める。
落ち葉は、神社のお世話をされている集落の方が掃除されているのでしょう、空き地には落ち葉の山があり、境内は綺麗に整えられています。
「八幡神社」に伝わる伝承には、“延喜年間に神社改官人が別当寺たる平尾寺に止宿し、和歌を詠み八幡神社の額筆をしたためたといい、この官人は紀貫之であった”と伝わります。
南浜町「南濱神社のイチョウ」
南浜町の南東に祀られているのが「八幡神社」なら、姉川を越えて南浜町の北端にあるのが「南濱神社」で、こちらにもイチョウの巨樹がありました。
湖北でいうと高月町雨森の「天川命神社のイチョウ(幹周6.3m 樹高30m)」が見た中では最大ですが、「南濱神社のイチョウ」も負けず劣らずの見事な巨樹です。
鳥居の両端にイチョウの樹がまず見えますが、境内には巨樹レベルのイチョウが3本は確認でき、本殿の後方にもイチョウの樹があります。
南濱神社のイチョウは緑々した状態で紅葉が始まった様子は見えませんでしたので、このイチョウは紅葉の時期が遅いのでしょう。
南濱神社でもっとも大きなイチョウは本殿の右前にあるイチョウで、幹周5.5mで樹高は10m、樹齢が(伝)400~500年だといいます。
樹高が低いのは上部が伐採されているからと思われますが、幹の太さは尋常ではない。
というのも樹は上部へ行くにしたがって細くなったり、枝分かれしていくものですが、この樹は寸胴のように同じ太さで上部へと伸びています。
南濱神社でも地域の方が落ち葉をかき集めて掃除をされていましたが、写真の左端に半身写ってしまった人と樹の幹を比較して頂けるとその幹の太さが分かります。
掃除されている方からすれば、イチョウの樹を見上げて嬉しそうな顔をしている酔狂なやつと映ったかもしれませんね。
南濱神社は、古くは午頭天王社と奉称して天王前なる地に鎮座されていたといいます。
しかし姉川の洪水たびたびおこり、荒壌を避けるため現在地の中浜の地に移遷したと伝わります。
今でこそ姉川には堤防が築かれていて決壊することはないとは思いますが、堤防ギリギリまで水位が高くなる事も大型台風が来た時などにはあるといいます。
決壊すれば田畑も住居も水に浸かってしまいますので、水は無くてはならないものであると同時に怖ろしくも荒れるものと言えそうです。
南濱神社の本殿は、入母屋造の建築で御祭神に建速須佐之男命を祀るといいます。
建速須佐之男命はスサノオを指し、午頭天王は薬師如来の垂迹であるとともにスサノオの本地とされていますので、神社の歴史上つながる神の系譜がありそうです。
さて、神社を離れて田圃道を行くと、何羽ものツグミの姿に出会います。
ツグミが湖北を去る時のように田圃に姿が多いということは、ツグミが一気に流れ込んできたからなのでしょうか。
楽しみの多い季節になってきましたね。
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