ローランス・デ・カール著「ラファエル前派」(創元社)において、高階秀爾氏は、日本語版監修者序文の冒頭で、「美術においても、真に創造的な芸術活動は、それが登場した時には誰も想像しなかったような思いがけない表現世界を提示してみせながら、後から振り返ってみると歴史の流れのなかに確かに位置づけられるという二面的性格を持っている。それは革新性と伝統性と言ってもよい」と述べている。
「革新」とは、伝統と隔絶し、結果として歴史の流れを変えるほど時代に衝撃を与えるものであろう。しかし、一方、後世から見るとその時代のひずみや、実らなかった先人の幾つかの試みが生み出した必然の流れであるかのように考えられる場合が多い。
あらゆる分野で閉塞感のある現在、まさに「革新」が生まれようとしている、いや既に揺籃期にあると信じ込みたい。
「革新」とは、伝統と隔絶し、結果として歴史の流れを変えるほど時代に衝撃を与えるものであろう。しかし、一方、後世から見るとその時代のひずみや、実らなかった先人の幾つかの試みが生み出した必然の流れであるかのように考えられる場合が多い。
あらゆる分野で閉塞感のある現在、まさに「革新」が生まれようとしている、いや既に揺籃期にあると信じ込みたい。