hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

技術者の成長と末路

2006年05月27日 | その他
技術が高度化している現在、かなりな年齢になってからようやく技術開発の第一線に並ぶことができるようになる。そうなると、すぐに下の人の指導だの、管理だのをやらされて第一線から若干遠くなるうちに技術はどんどん先に行ってしまう。

かっては最先端の技術開発に具体的に自らたずさわり、
そのうち、先端技術そのものは抑えていると自信を持って言える状態になり、
やがて、もっとも重要である先端技術の基本は、つかんでいるのだ、ということになり、
それがいつのまにか、隠れて解説文をよく読み、概要はわかっていて説明できるだけになり、
そのうち、最も大切なのは利用法だと自らに言い聞かせ、技術利用のポイントはつかんでいるに後退する。
結局は、技術分野そのものが大きくシフトして、先端技術について解ったふりをするのが精一杯となり、「この技術の本質はね・・・、技術の流れからいくと、・・・」と昔話に持ち込み、家に帰って懐かしの歌を聞くようになる。
退職すると、つきものが落ちたように技術に興味を失い、「そもそも技術なんてものはね、・・・」と、のたまい、花鳥風月を楽しみ、
さらに歳をとると、新しいことに頭もついていけなくなり、人間の心のあり方など精神論にしか興味を持てず、宗教書を読む。
あなたは、今どこに?

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