一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・中倉宏美女流二段②

2009-05-09 01:53:02 | LPSA金曜サロン
旅行から帰京後の1回目の金曜サロン、8日の昼は中倉宏美女流二段、夕方は船戸陽子女流二段の担当だった。
7日の仕事も休んじゃえば11連休となって、もしそれが可能なら、鹿児島から宮崎方面へ向かっていたところである。しかし8日・金曜サロンの中倉-船戸の女流二段コンビも最強の布陣だ。私が後ろ髪を引かれつつ帰京できたのも、おふたりの存在があったから…というのはホメすぎだろうか。
ともあれ帰京後の第1局が、癒し系の中倉女流二段というのはありがたかった。
さてその将棋(平手)は、こちらの四間飛車に、中倉女流二段の居飛車穴熊模様となった。そこで私は向かい飛車に振り直し、急戦を仕掛けた。
ところで女流棋士の指導対局スタイルにも2種類あって、勝敗に拘りしっかり読みを入れる人と、「ここはこんなもんでしょう」と、早指しで飛ばす人がいる(適当に指している、というわけではない)。
中倉女流二段はどちらかと言えば前者に属する。昨年7月11日の初指導対局(角落ち)では、上手1一香、1二玉、1四歩、2一桂、2三歩、3三歩、持駒:飛など。下手2二銀、3二金、持駒:金 の形から、なんと中倉二段は△8一飛と打ったのだ。
ふつうは、下手が▲2二銀としばった時点で上手の投了、というところである。そこを執念の自陣飛車である。たとえ指導対局だろうと最後まで全力を尽くす、という姿勢は見習いたいものだ。この気持ちがもう少し私にあれば、先月の対藤田麻衣子女流1級戦で、私が不詰めの将棋を投了することもなかっただろう。
ちなみに中倉女流二段戦のその後の進行は、△8一飛に▲2一金と摺りこめば必死だったのに、▲1一銀成△1三王▲1二金と、初級者みたいな寄せをやったために、終了まで24手もかかってしまった。途中は逆転の筋も生じ、将棋の恐ろしさをあらためて実感したものだった。
そして本局。中盤でこちらが▲8五歩と合わせ、△同歩▲同飛△8四歩に、▲4五飛と歩をかすめ取って、有利を意識した。
その後も▲8四歩と取り込む手が利いて、有利はまた拡大。あとは大山康晴十五世名人ばりに丁寧に面倒を見ていれば、こちらが勝ったと思う(ただし植山悦行七段の見解は、私が思っているほど下手が有利ではない、とのことだった)。
しかし実戦は中倉女流二段がなにげなく突いた△7五歩に応手を誤り、無念の逆転負け(と、あえて書く)となってしまった。
こういうとき、私はアツい。相手が先生なのに、顔を真っ赤にして怒鳴り気味に自嘲してしまうのだ。これは指導してくださる女子プロ棋士にたいへん失礼な行為なのだが、どうしてもあらためることができない。相手が男子プロだったらこうした行動を取らないだろうし、そんな自分がまた許せなくもある。
中倉女流二段も最善手を指しただけなのに、こちらが八つ当たり気味にボヤくので、困惑していた。本当に中倉女流二段には見苦しいところをお見せしてしまったと思う。このブログにて、中倉女流二段には深くお詫びする次第です。
次に指導対局をしていただける機会があれば、紳士的に振る舞いたいものである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする