「なんでも鑑定団」は、何で録画で見ると我が予想の金額がピタリと当たるんだろう。また金の招き猫を獲り損ねた。
まったく巡り合わせがわるい。ブツブツ…。
◇
2013年6月7日(金)、LPSA芝浦サロンにて中倉宏美女流二段に教えていただいた将棋を振り返る。
当時我が社は得意先からの注文が少なくなって就業時間も短くなり、私は宏美女流二段の3時半の回にお邪魔できた。しかし当時のブログにも書いているが、その時間があったら、私は機械仕事のひとつでも覚えるべきだった。
ここで自主的に努力をしておけば、オヤジのオレを見る目も変わり、私の代まで会社を存続することも視野に入れたかもしれないのだ。
当時すでに代替わりの危機を抱いていたのに、私は何もしなかった。まったく、究極のアホとしか言いようがない。
サロンに入ると宏美女流二段は6面指しになっていた。2時の回が長引いているせいもあったが、定員4人でこの数字は、宏美女流二段の人気を物語っていた(当時は定員オーバーでも、予約を受けていた)。
対局者にはR氏やSug旦那などがおり、今では懐かしい顔だ。ことにR氏とは最近会っていないが、元気だろうか。もっとももし再会しても、「大沢さんハゲたね」とか驚かれそうでこわいのだが。
対局のひとりが終わり、私が入る。本局は「ワイン勝負」の一環で、全12局指して私が5勝すればセーフ。宏美女流二段が8勝すれば、私がワインをプレゼントする、というものだった。
この将棋の前まで9局消化して、私の4勝5敗。つまり本局で私が勝てば条件クリアで、プレゼントを回避できる状況になっていた。
初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△8八角成▲同銀△2二銀▲4八銀△6二銀▲7七銀△6四歩▲7八金△6三銀▲6八玉△3二金▲4六歩△5二金▲4七銀△4二玉▲5六銀△5四銀(第1図)
宏美女流二段との将棋は1年9か月ぶり。この日の宏美女流二段はリア・ディゾンのように美しく、私は初手を指す時に震えて、▲6六と▲5六の歩をはじいてしまった。
宏美女流二段は△8八角成と一手損角換わり。当時宏美女流二段はこの戦型を得意にしていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/d2/6da47b67fe2dc6417030762cb402bd26.png)
第1図以下の指し手。▲5八金△7四歩▲6六歩△3三銀▲3六歩△4四歩▲7九玉△4四歩▲4八飛△4三金右▲2五歩△9五歩(第2図)
当時宏美女流二段はこの日まで2013年度6勝0敗。倉敷藤花戦で清水市代女流六段にも勝ち、絶好調だった。その倉敷藤花戦で私は「勝手にマッカラン勝負」も行っていたが、宏美女流二段は「2連勝」の条件をクリアし、私はこちらのほうですでに、賞品のワインを進呈することになっていた。
私の▲5八金は、今なら▲4八金(~▲2九飛)かもしれない。まさか角換わり腰掛銀の新型が現れるとは、この時は夢にも思わなかった。
本譜▲4八飛は私の好きな手のひとつで、4筋から攻めこむつもり。第2図から次の手は、その一環に沿ったもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/76/18ad6ffb80eb639ac7aab34b714ccb13.png)
第2図以下の指し手。▲2六角△4二金寄▲1六歩△3二玉▲1五歩△8四歩▲4五歩△同歩▲同桂△4四銀▲8八玉△8五歩(第3図)
私は▲2六角と打った。次に▲4五歩を見て、これでこちらが一方的に負けることはなくなった。
宏美女流二段は△4二金寄から△3二玉と、専守防衛の構え。私は▲4五歩と攻め、△同歩▲同桂△4四銀に▲8八玉。将来飛車を捨てた時、王手で下ろされるのを嫌ったものだ。この感覚、先日の王座戦で羽生善治王座が指した△2二玉に近いものがあると思うのだが、どうだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/3e/d0c3375302cabdb3602f49aa9409b41f.png)
第3図以下の指し手。▲3七角△3五歩▲6四角△9二飛▲3五歩△3六歩▲4七金△3五銀▲3三歩△2二玉(第4図)
第3図からヒョイと▲3七角が、局後宏美女流二段にホメられた手。私は△6二飛に▲6五歩を考えていたのだろう。今見ればその局面もむずかしいが、宏美女流二段は利かされを嫌ったのかもしれない。本譜は△3五歩に▲6四角の飛び出しが気持ちいい。
▲3三歩には△同桂がイヤだったが、宏美女流二段は△2二玉。
ここで私に大技が出る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/9b/e17dbdc5454a6abf3a308763f792d76d.png)
(つづく)
まったく巡り合わせがわるい。ブツブツ…。
◇
2013年6月7日(金)、LPSA芝浦サロンにて中倉宏美女流二段に教えていただいた将棋を振り返る。
当時我が社は得意先からの注文が少なくなって就業時間も短くなり、私は宏美女流二段の3時半の回にお邪魔できた。しかし当時のブログにも書いているが、その時間があったら、私は機械仕事のひとつでも覚えるべきだった。
ここで自主的に努力をしておけば、オヤジのオレを見る目も変わり、私の代まで会社を存続することも視野に入れたかもしれないのだ。
当時すでに代替わりの危機を抱いていたのに、私は何もしなかった。まったく、究極のアホとしか言いようがない。
サロンに入ると宏美女流二段は6面指しになっていた。2時の回が長引いているせいもあったが、定員4人でこの数字は、宏美女流二段の人気を物語っていた(当時は定員オーバーでも、予約を受けていた)。
対局者にはR氏やSug旦那などがおり、今では懐かしい顔だ。ことにR氏とは最近会っていないが、元気だろうか。もっとももし再会しても、「大沢さんハゲたね」とか驚かれそうでこわいのだが。
対局のひとりが終わり、私が入る。本局は「ワイン勝負」の一環で、全12局指して私が5勝すればセーフ。宏美女流二段が8勝すれば、私がワインをプレゼントする、というものだった。
この将棋の前まで9局消化して、私の4勝5敗。つまり本局で私が勝てば条件クリアで、プレゼントを回避できる状況になっていた。
初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△8八角成▲同銀△2二銀▲4八銀△6二銀▲7七銀△6四歩▲7八金△6三銀▲6八玉△3二金▲4六歩△5二金▲4七銀△4二玉▲5六銀△5四銀(第1図)
宏美女流二段との将棋は1年9か月ぶり。この日の宏美女流二段はリア・ディゾンのように美しく、私は初手を指す時に震えて、▲6六と▲5六の歩をはじいてしまった。
宏美女流二段は△8八角成と一手損角換わり。当時宏美女流二段はこの戦型を得意にしていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/d2/6da47b67fe2dc6417030762cb402bd26.png)
第1図以下の指し手。▲5八金△7四歩▲6六歩△3三銀▲3六歩△4四歩▲7九玉△4四歩▲4八飛△4三金右▲2五歩△9五歩(第2図)
当時宏美女流二段はこの日まで2013年度6勝0敗。倉敷藤花戦で清水市代女流六段にも勝ち、絶好調だった。その倉敷藤花戦で私は「勝手にマッカラン勝負」も行っていたが、宏美女流二段は「2連勝」の条件をクリアし、私はこちらのほうですでに、賞品のワインを進呈することになっていた。
私の▲5八金は、今なら▲4八金(~▲2九飛)かもしれない。まさか角換わり腰掛銀の新型が現れるとは、この時は夢にも思わなかった。
本譜▲4八飛は私の好きな手のひとつで、4筋から攻めこむつもり。第2図から次の手は、その一環に沿ったもの。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/76/18ad6ffb80eb639ac7aab34b714ccb13.png)
第2図以下の指し手。▲2六角△4二金寄▲1六歩△3二玉▲1五歩△8四歩▲4五歩△同歩▲同桂△4四銀▲8八玉△8五歩(第3図)
私は▲2六角と打った。次に▲4五歩を見て、これでこちらが一方的に負けることはなくなった。
宏美女流二段は△4二金寄から△3二玉と、専守防衛の構え。私は▲4五歩と攻め、△同歩▲同桂△4四銀に▲8八玉。将来飛車を捨てた時、王手で下ろされるのを嫌ったものだ。この感覚、先日の王座戦で羽生善治王座が指した△2二玉に近いものがあると思うのだが、どうだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/3e/d0c3375302cabdb3602f49aa9409b41f.png)
第3図以下の指し手。▲3七角△3五歩▲6四角△9二飛▲3五歩△3六歩▲4七金△3五銀▲3三歩△2二玉(第4図)
第3図からヒョイと▲3七角が、局後宏美女流二段にホメられた手。私は△6二飛に▲6五歩を考えていたのだろう。今見ればその局面もむずかしいが、宏美女流二段は利かされを嫌ったのかもしれない。本譜は△3五歩に▲6四角の飛び出しが気持ちいい。
▲3三歩には△同桂がイヤだったが、宏美女流二段は△2二玉。
ここで私に大技が出る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/9b/e17dbdc5454a6abf3a308763f792d76d.png)
(つづく)