18日放送のテレビ朝日「相棒」は1時間24分の尺だったが、セリフが全体的に冗長で、間延びした感じを受けた。
次回の放送は21時~22時09分の、1時間09分。今回もこの尺で十分だったと思うのだが…。
◇
(きのうのつづき)
国宝姫路城は日本が世界に誇る名城で、1993年(平成5年)12月、日本初の世界遺産に指定された。2009年より大天守などの大修理がなされ、2015年3月に完成。城壁に塗られた漆喰の白が映え、別名白鷺城にふさわしい外観となった。私は何度か姫路城を訪れたことがあるが、大修理後の訪問は初めてで、楽しみだった。
三ノ宮からはやはりJR神戸線の新快速に乗り、タイム41分で姫路に着いた。
なおこの新快速223系はJR西日本の主力電車で、最高速度は130km。在来線の特急より早く、基本的に15分ヘッドで利便性も高い。JR西日本にあって東日本にないもの。それがこの新快速である。
駅を降りると、駅前の大通りの先に姫路城が見えた。早速向かいたいが、その前にやることがある。私は何となく脇道に入り、郵便局を見つけた。
「姫路立町郵便局」、502円。
今旅行、最初で最後の旅行貯金である。
姫路城に着いた。天守閣は私に対して正面?を向いているようで、思ったほど迫力を感じない。姫路城といえば「暴れん坊将軍」などに見るナナメからの角度が優美で、あれを見ないと姫路城を見た気がしないのだ。
入城料は1,000円。あと40円プラスすればもうひとつ何かの施設に入れたが、買い忘れた。
ゴールデンウィークの真っ最中だから、観光客はいっぱいである。でも、そのほうが楽しい。
公園を抜けると、天守閣が迫ってきた。五重6階の威容は間近に来ると迫力があり、思わず見入ってしまう。
城は戦場の舞台でもあるので、敵の侵入を防御するためにさまざまな仕掛けが施してある。狭間(鉄砲発射用の窓)や石落としなどである。
むかしだったら素通りしているところだが、今はテレビでそれ系の番組が面白おかしく教えてくれるので、私も興味津々で見る。
大天守への道も高低差がありぐにゃぐにゃと曲がりくねって、侵入者を困惑させるようにできている。
いよいよ大天守に入った。急な階段の2階に上がると廊下が広く、柱が太く、梁が太く、贅沢な造りに圧倒される。
通常この手の天守閣は各階に甲冑や刀が陳列されているが、さらに上に登っても、その類は見当たらない。しかしそれを補って余りある日本建築を堪能できる。
さらに城内で目につくのが「東大柱」「西大柱」で、これが地下から5階までドーンと貫かれ、大黒柱となっている。ことに東大柱は1本の木で構成されているという。私も木造の家に住んでいるから実感するが、木材はコンクリートより丈夫なのだ。
最上階に着いた。ここは展望台も兼ねているが、中央には刑部神社がある。みんな参拝しているのだが、列を作っている。並んでまでお参りしない、が私のポリシーなので、しばし間を置く。
展望台といえば、ベランダのような「廻縁」がよくあるが、ここ姫路城はそれがなく、室内から眺める方式だ。さすがに6階からの眺めは素晴らしかった。
神社の混雑が緩和されたので、私は手だけ合わせた。
地上に下り、大天守前の広場、すなわち備前丸から姫路城を見上げてみる。さっきと同じ角度なのに、間近で見ると実に雄大だ。
右手、すなわち二の丸も見学可能のようだ。入ってみると、落ち着いた佇まいの庭園から、大天守が見えた。ここからの眺めこそ「暴れん坊将軍」のそれであった。ここは姫路城か、江戸城か。
その先にある百間廊下と化粧櫓にも入場可能のようだ。
入場すると説明書きがあって、千姫とその侍女たちが生活していたらしい。千姫とは徳川二代将軍徳川秀忠と江の長女。いろいろあったが、姫路城で約10年間過ごしたらしい。
城といえば歴史がつきものだが、私はほとんど興味がないので、大天守からの説明書きはほぼスルーである。もったいないことだと思う。
百間廊下は意外に見応えがあり、これらも含めて入城料1,000円は安いと思った。
これで姫路城鑑賞は終わり、一般道へ出る。土産物屋は風景に溶け込むよう、城下町の建物を模している。私も何か飲み食いしたいところだが、時間がない。
帰路の途中の喫茶店に、手裏剣や飛苦無などが刺さった「忍者パフェ」(880円)があったが、やはり先を急ぐしかない。
ある店先でストロベリーソフトクリーム(200円)を買って、その代わりとした。
17時08分に姫路駅に着いた。今夜は岡山泊が確定しているが、その岡山行きがハッキリしない。それで駅員に聞いたら、「18時06分です」と言われ、のけぞった。
姫路-岡山は大都市間を結んでいる。せいぜい30分ヘッドで電車が出ていると思ったから、これは意外だった。
これなら忍者パフェも食べられた計算だが、今さら戻るわけにもいかない。網干行きの電車があったので、それに乗った。
網干といえば、東京発大垣行き夜行列車に乗った時、朝の乗り継ぎの何本目かの終点が網干だった気がする。
姫路発17時15分、タイム10分で網干に着いた。途中下車はいくらでも可能だから、多くの駅に降りたほうが楽しい。
網干では下校の高校生が大量に降りた。駅前の年季の入った駐輪場から、彼らが自転車を引っぱりだして帰ってゆく。
駅前にはこれといった観光場所はなく、私はあたりを散歩する。
それも限界がきたので、駅前にある喫茶店「Conservo」に入った。
といっても表は菓子パン屋で、奥の一隅が喫茶室になっていた。列車待ちの喫茶店、は定跡のひとつであり、ここでの散財は苦にしない。
私はアイスコーヒー(420円)を頼む。プラス60円で惣菜パンが食べられるようだったが、オーダーしなくてもサービスでくれた。
地方に行くと、稀に旅先に優しい店がある。失職間際の中年男にはうれしい配慮で、感激した。
網干駅に戻り、券売機でSuicaにチャージをしたあと、キヨスクでFRIDAYを買った。
網干発18時17分の山陽本線に乗る。車内は適度に混んでいて、私は立ってゆく。乗客が多いのはいいことである。
19時33分岡山着。今宵の晩餐が楽しみだが、改札を抜けた先に「めん処・吉備」があり、ここのメニューが美味そうだったので、入った。
うどんと天ぷらとかやくごはんのセットで650円。うどんとかやくごはんは美味かったが、天ぷらはもう一工夫ほしかった。
「くれたけイン岡山」は駅前からけっこうあり、徒歩で15分かかった。でも駅前の地下道がオシャレで、それはそれで楽しめた。地方の道を歩くのは楽しい。
ホテルにチェックインして、くつろぐ。4,300円にしては室内もまずまず広く、快適に一夜を過ごすことができた。
さて、明日は「ひろしまフラワーフェスティバル」である。
(22日につづく)
次回の放送は21時~22時09分の、1時間09分。今回もこの尺で十分だったと思うのだが…。
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(きのうのつづき)
国宝姫路城は日本が世界に誇る名城で、1993年(平成5年)12月、日本初の世界遺産に指定された。2009年より大天守などの大修理がなされ、2015年3月に完成。城壁に塗られた漆喰の白が映え、別名白鷺城にふさわしい外観となった。私は何度か姫路城を訪れたことがあるが、大修理後の訪問は初めてで、楽しみだった。
三ノ宮からはやはりJR神戸線の新快速に乗り、タイム41分で姫路に着いた。
なおこの新快速223系はJR西日本の主力電車で、最高速度は130km。在来線の特急より早く、基本的に15分ヘッドで利便性も高い。JR西日本にあって東日本にないもの。それがこの新快速である。
駅を降りると、駅前の大通りの先に姫路城が見えた。早速向かいたいが、その前にやることがある。私は何となく脇道に入り、郵便局を見つけた。
「姫路立町郵便局」、502円。
今旅行、最初で最後の旅行貯金である。
姫路城に着いた。天守閣は私に対して正面?を向いているようで、思ったほど迫力を感じない。姫路城といえば「暴れん坊将軍」などに見るナナメからの角度が優美で、あれを見ないと姫路城を見た気がしないのだ。
入城料は1,000円。あと40円プラスすればもうひとつ何かの施設に入れたが、買い忘れた。
ゴールデンウィークの真っ最中だから、観光客はいっぱいである。でも、そのほうが楽しい。
公園を抜けると、天守閣が迫ってきた。五重6階の威容は間近に来ると迫力があり、思わず見入ってしまう。
城は戦場の舞台でもあるので、敵の侵入を防御するためにさまざまな仕掛けが施してある。狭間(鉄砲発射用の窓)や石落としなどである。
むかしだったら素通りしているところだが、今はテレビでそれ系の番組が面白おかしく教えてくれるので、私も興味津々で見る。
大天守への道も高低差がありぐにゃぐにゃと曲がりくねって、侵入者を困惑させるようにできている。
いよいよ大天守に入った。急な階段の2階に上がると廊下が広く、柱が太く、梁が太く、贅沢な造りに圧倒される。
通常この手の天守閣は各階に甲冑や刀が陳列されているが、さらに上に登っても、その類は見当たらない。しかしそれを補って余りある日本建築を堪能できる。
さらに城内で目につくのが「東大柱」「西大柱」で、これが地下から5階までドーンと貫かれ、大黒柱となっている。ことに東大柱は1本の木で構成されているという。私も木造の家に住んでいるから実感するが、木材はコンクリートより丈夫なのだ。
最上階に着いた。ここは展望台も兼ねているが、中央には刑部神社がある。みんな参拝しているのだが、列を作っている。並んでまでお参りしない、が私のポリシーなので、しばし間を置く。
展望台といえば、ベランダのような「廻縁」がよくあるが、ここ姫路城はそれがなく、室内から眺める方式だ。さすがに6階からの眺めは素晴らしかった。
神社の混雑が緩和されたので、私は手だけ合わせた。
地上に下り、大天守前の広場、すなわち備前丸から姫路城を見上げてみる。さっきと同じ角度なのに、間近で見ると実に雄大だ。
右手、すなわち二の丸も見学可能のようだ。入ってみると、落ち着いた佇まいの庭園から、大天守が見えた。ここからの眺めこそ「暴れん坊将軍」のそれであった。ここは姫路城か、江戸城か。
その先にある百間廊下と化粧櫓にも入場可能のようだ。
入場すると説明書きがあって、千姫とその侍女たちが生活していたらしい。千姫とは徳川二代将軍徳川秀忠と江の長女。いろいろあったが、姫路城で約10年間過ごしたらしい。
城といえば歴史がつきものだが、私はほとんど興味がないので、大天守からの説明書きはほぼスルーである。もったいないことだと思う。
百間廊下は意外に見応えがあり、これらも含めて入城料1,000円は安いと思った。
これで姫路城鑑賞は終わり、一般道へ出る。土産物屋は風景に溶け込むよう、城下町の建物を模している。私も何か飲み食いしたいところだが、時間がない。
帰路の途中の喫茶店に、手裏剣や飛苦無などが刺さった「忍者パフェ」(880円)があったが、やはり先を急ぐしかない。
ある店先でストロベリーソフトクリーム(200円)を買って、その代わりとした。
17時08分に姫路駅に着いた。今夜は岡山泊が確定しているが、その岡山行きがハッキリしない。それで駅員に聞いたら、「18時06分です」と言われ、のけぞった。
姫路-岡山は大都市間を結んでいる。せいぜい30分ヘッドで電車が出ていると思ったから、これは意外だった。
これなら忍者パフェも食べられた計算だが、今さら戻るわけにもいかない。網干行きの電車があったので、それに乗った。
網干といえば、東京発大垣行き夜行列車に乗った時、朝の乗り継ぎの何本目かの終点が網干だった気がする。
姫路発17時15分、タイム10分で網干に着いた。途中下車はいくらでも可能だから、多くの駅に降りたほうが楽しい。
網干では下校の高校生が大量に降りた。駅前の年季の入った駐輪場から、彼らが自転車を引っぱりだして帰ってゆく。
駅前にはこれといった観光場所はなく、私はあたりを散歩する。
それも限界がきたので、駅前にある喫茶店「Conservo」に入った。
といっても表は菓子パン屋で、奥の一隅が喫茶室になっていた。列車待ちの喫茶店、は定跡のひとつであり、ここでの散財は苦にしない。
私はアイスコーヒー(420円)を頼む。プラス60円で惣菜パンが食べられるようだったが、オーダーしなくてもサービスでくれた。
地方に行くと、稀に旅先に優しい店がある。失職間際の中年男にはうれしい配慮で、感激した。
網干駅に戻り、券売機でSuicaにチャージをしたあと、キヨスクでFRIDAYを買った。
網干発18時17分の山陽本線に乗る。車内は適度に混んでいて、私は立ってゆく。乗客が多いのはいいことである。
19時33分岡山着。今宵の晩餐が楽しみだが、改札を抜けた先に「めん処・吉備」があり、ここのメニューが美味そうだったので、入った。
うどんと天ぷらとかやくごはんのセットで650円。うどんとかやくごはんは美味かったが、天ぷらはもう一工夫ほしかった。
「くれたけイン岡山」は駅前からけっこうあり、徒歩で15分かかった。でも駅前の地下道がオシャレで、それはそれで楽しめた。地方の道を歩くのは楽しい。
ホテルにチェックインして、くつろぐ。4,300円にしては室内もまずまず広く、快適に一夜を過ごすことができた。
さて、明日は「ひろしまフラワーフェスティバル」である。
(22日につづく)