一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン・島井咲緒里女流二段10(前編)

2017-10-14 01:01:46 | LPSA芝浦サロン
2013年7月12日(金)、LPSA芝浦サロンにて、島井咲緒里女流二段に教えていただいた将棋を振り返る。
この日も午後3時半の回に予約を取った。夜はジョナ研があったので、また適当なところで駒込に向かうつもりである。
教室に入室すると、R氏やTod氏、Ya氏らの顔があった。
島井女流二段は相変わらずのかわいらしさ。ノースリーブのブラウスから伸びる腕が真っ白で、妙に興奮したのを憶えている。
島井女流二段とは「チョコレート勝負」を行っていた。12局戦って、私が5勝すればセーフ。島井女流二段が8勝すれば、島井女流二段が欲する高級チョコレートを進呈する、というものである。ここまで私の4勝3敗で、前回の中倉宏美女流二段に続き、勝利までマジック「1」であった。
島井女流二段は2011年8月に結婚を発表した。それから私も足が遠のき、島井女流二段に教えていただくのは同年10月以来、1年9ヶ月ぶりだった。
「お久しぶりですね」
「今日は島井先生だから来ました」
「ええ? でも今まで来てくれなかったじゃないですかァ」
「それは…島井先生が幸せそうだからさァ」
というバカな会話を経て、対局開始。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△4二飛▲5六歩△3二銀▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲5八金右△8二玉▲9六歩△9二香▲2五歩△3三角▲3六歩△9一玉(第1図)

▲7六歩△3四歩▲2六歩。次に角交換辞せずの△4二飛なら、私は▲6六歩と止めるつもりだった。
本譜は△4四歩だったので、ふつうに進んでいく。▲9六歩に△9二香(穴熊)もお決まりの手で、島井女流二段はこう指さなくちゃおもしろくない。
△9一玉と穴に潜って、次は私のお決まりの手である。

第1図以下の指し手。▲3七銀△8二銀▲6八銀△7一金▲5七銀△7四歩▲2六銀△4五歩▲3三角成△同銀▲3五歩△4四角▲3四歩△同銀▲6六角△4三銀▲3七銀(第2図)

私は▲3七銀と棒銀の明示。私の好きな手である。ここで△4五歩なら、▲3三角成△同銀(△同桂は▲2二角)▲6五角で下手有利。島井女流二段は△8二銀とハッチを閉め、▲6八銀に△7一金。これで穴熊側は強い戦いができる。
▲2六銀には△4五歩。狙われそうな角を捌きにきた。私は角を換わり、「(外は)暑いのに、穴熊なんかして…」と軽口を飛ばした。
△3三同銀に▲3五歩。今の私なら▲6八金直と締まっているかもしれない。
以下お互い角を打ち合って、長くなりそうな予感がした。

第2図以下の指し手。△7五歩▲同歩△7二飛▲4四角△同銀▲4三角△5四角▲3四角成△7七歩▲同玉△7五飛▲8八玉△3三銀▲3五馬△5二金▲6六銀△7四飛▲5七馬△6四歩(第3図)

△7五歩から△7二飛も島井女流二段の常套手段。島井女流二段は動く穴熊で、私はこういう軽快な手が指せない。
私は▲4三角から▲3四角成。今の私なら、▲4三角では▲6六銀と歩を守っていたかもしれない。
私は上手の手に乗って、馬を5七まで引き揚げる。これで穴熊に負けない手厚さになった。

第3図以下の指し手。▲7八金△6五歩▲7七銀△7六歩▲8六銀△6三金▲8五銀△7二飛▲7五歩△6四金▲7六銀△6六歩▲同馬△7六角▲同馬(第4図)

ここで▲7八金がどうだったか。飛車の直通が恐いので、弱いようでも▲7七歩と謝っておくべきだったか。
△6五歩に▲7七銀もどうかという手で、△7六歩を打たせる手はなかった。▲7五銀と出る手も考えるべきだった。
上手は左銀が働いていないので、島井女流二段は△6三金から△6四金と、この金で攻めてくる。ただこの攻めなら、何とかなると思った。
島井女流二段は△7六角と切り飛ばし、シマイ攻めだ。

第4図以下の指し手。△6五銀▲8六馬△7五金▲9七馬△6六歩▲同歩△同金▲6七歩△7七歩▲6八金左△7六金(第5図)

島井女流二段は△6五銀と打った。もう島井女流二段は攻め切るよりないのだ。私は▲8六馬、△7五金にも▲9七馬と引いて、ケンカをしない。
△7七歩にも▲6八金左。ここを耐えれば、やがて展望が開ける。

第5図以下の指し手。▲4三角△5六銀▲7九歩△5四歩▲5七歩△6五銀▲2一角成△4四銀▲1一馬△5五銀(第6図)

私は▲4三角と、自陣に利かす。△5六銀にも▲7九歩と受ける。先日のShin戦ではないが、とにかく謝りまくるのである。
▲5七歩△6五銀に▲2一角成とし、2枚目の馬ができた。かつて大山康晴十五世名人は村山聖九段に、将棋は馬を作るのがいい、と言ったらしい。
△4四銀にも▲1一馬と駒得し、下手ますます好調のようだが、島井女流二段も手に乗って、左銀を5五まで進出する。さすがにプロ、うまく遊び駒を活用してくるものだ。
それでも私は半分温泉に入っていたのだが、ここで私が精神的悪手を指す。

(つづく)
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