一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン・中倉宏美女流二段12(後編)

2017-10-12 12:59:43 | LPSA芝浦サロン

第4図以下の指し手。▲3六金(途中図)

△3六同銀▲5三桂成△4七歩▲3八飛△3三金上▲3六飛△3四歩▲4六飛△4四金打▲3一銀△1二玉(第5図)

私の▲3六金が自慢の一手。△3六同銀に▲5三桂成と捨て、飛車筋を通す意味である。
以下△5三同金上▲同角成△同金▲4一飛成は、角桂損でも飛車が成ってよし、が読み筋だった。
よって中倉宏美女流二段は△4七歩から△3三金上と我慢したが、私は▲3六飛と銀を取り、駒損を回復した。
ところでこの将棋は後日、大野教室で大野八一雄七段に見てもらったのだが、▲3六金を「そこまでムリする必要はないでしょ」と一蹴されてしまった。私も含め、周りで爆笑したものである。
むかしジョナ研ではR氏の将棋をみんなで突っつくのが恒例になっていた。記譜の中にはR氏自慢の手もあり、それを褒めてもらうのをR氏は期待していたのだが、辛口の私たちはそこにはさわらず、そこまでの指し手をけなしまくって、R氏をクサらせたものだった。
図らずも今回私がその立場になったわけだが、ヒトにホメられるのは難しいと実感したものだった。

第5図以下の指し手。▲9一角成△3二飛▲4三成桂△同銀▲4二金△3五角▲1四歩△同歩(第6図)

私の▲9一角成は、△同飛なら▲4三成桂が▲2二金の詰みを見て下手勝ち、というもの。今見ても▲9一角成は指すと思うが、もっと本筋の勝ち方があるような気がする。
それより、明らかに違和を感じるのは▲1四歩で、せっかく詰めている端をこじあける手はなかった。
もっとも、私にも狙いがあったのだが…。

第6図以下の指し手。▲3六歩△4六角▲同馬△3五歩▲4五歩△3四金寄▲3五歩△2五金▲3四歩△2四歩▲3三歩成△同飛▲2二角△3九飛成▲1一角成(投了図)
まで、91手で一公の勝ち。

私は▲3六歩と打った。△4六角には▲同馬と取り返し、次に▲1三歩△同桂▲1四香の寄せがある。
宏美女流二段は△3五歩と防いだが、私は▲4五歩以下慎重に寄せた。ただこの進行もややダサく、もっとスマートな寄せがあった気もする。
ともあれ▲1一角成まで、宏美女流二段の投了。私は角換わりの将棋は不慣れだが、まずまずうまく指せたのではないかと思う。

かくして、宏美女流二段、船戸陽子女流二段、上川香織女流二段、島井咲緒里女流二段と、合計4人と行っている勝負は、船戸女流二段に続いてまた一人結着がついた。すなわち今回私が5勝目を挙げたので、宏美女流二段へのプレゼントはなし、となった。
1勝5敗からの追い上げは望外で、7局目、必敗の将棋を粘り倒して逆転した将棋が印象深い。
といっても宏美女流二段にはお世話になったので、後日、ワインをプレゼントした。また、「マッカラン勝負」の賞品は、宏美女流二段のリクエストで対局時計に変わり、それも後日進呈させていただいた。

この日はまだ陽も高かったので、おかわり対局も視野に入れていたのだが、この日は夜に駒込でジョナ研があり、私とR氏は、そちらに向かった。
美人女流棋士との指導対局を蹴って、駒込に行く。まことに贅沢な話だが、そのくらいジョナ研は楽しかった。
こんな楽しい生活をしていたら、恐らくバチが当たる。数年後には苦労することになる、と本能が教えていたが、私はそれに抗う努力をしなかった。
私は己をアリ派だと信じていたが、実は怠惰なキリギリス派なのだった。
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