一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

ストレート決着

2023-11-10 12:21:51 | 将棋雑記
きょうは第36期竜王戦第4局。伊藤匠七段はカド番で、もし本局に負けると、ストレート負けになってしまう。
では、棋戦別のストレート決着を見てみよう。

■九段戦※…12回中5回
※第1期は三番勝負、第2期~第6期は五番勝負、第7期~第12期は七番勝負。
■十段戦七番勝負…26回中2回
■竜王戦七番勝負…35回中7回
■名人戦七番勝負※…78回中12回
※第1期、第4期、第5期は七番勝負なし。第8期は五番勝負(回数に含める)。
■王位戦七番勝負…64回中8回
■叡王戦※…6回中3回
※第3期よりタイトル戦。第3期~第5期は七番勝負。第6期より五番勝負。
■王座戦五番勝負※…41回中17回
※第31期よりタイトル戦。第31期は三番勝負(回数に含める)。
■棋王戦五番勝負※…47回中13回
※第1期は三者リーグ戦。
■王将戦七番勝負※…72回中15回
※第14期まで三番手直り(回数に含める)。
■棋聖戦五番勝負…94回中30回

七番勝負より五番勝負のほうがストレート決着が多いのは当たり前。中でも羽生善治九段は「五番勝負の鬼」で、王座戦では13回、棋王戦では6回、棋聖戦では6回、ストレート勝ちをしている。ことに、王座戦は第52期から58期まで、6期連続ストレート勝ち。藤井聡太竜王・名人も棋神のごとく強いが、羽生九段も恐ろしい強さだった。
では、竜王戦を詳しく見てみよう(左が勝ち)。

1988年 第1期 島朗六段VS米長邦雄九段
1997年 第10期 谷川浩司竜王VS真田圭一六段
1998年 第11期 藤井猛七段VS谷川浩司竜王
2003年 第16期 森内俊之九段VS羽生善治竜王
2005年 第18期 渡辺明竜王VS木村一基七段
2009年 第22期 渡辺明竜王VS森内俊之九段
2021年 第34期 藤井聡太三冠VS豊島将之竜王

竜王戦はこの7回。七番勝負としては、多いほうである。
7回のうち3回、竜王が喫している(第1期の島六段と米長九段は、両者の実績が違い過ぎるから、実質4回みたいなものだ)。竜王戦は、最も勢いのある棋士が挑戦者になるとされている。その勢いに、竜王も押されてしまうのだろう。
また、敗者7名のうち、羽生九段を除く6名が、この七番勝負を最後に、竜王戦の舞台に登場していない。
羽生九段は第3期で、谷川二冠に●●●○●の星で竜王を失冠したが、第4局に勝ったことが大きかったという。これで、谷川九段と戦える自信がついたという。
伊藤七段は、藤井竜王・名人に5戦全敗。ならば伊藤七段はあらゆる意味で、この第4局を勝たねばならない。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする