第36期竜王戦で藤井聡太竜王がストレート勝ちしたが、藤井ファンの間ではちょっとした「藤井ロス」が起きているという。
すなわち、これで来年の王将戦七番勝負まで、藤井竜王・名人の公式戦対局中継がなくなってしまったかららしい。
確かに考えてみたら、NHK杯と銀河戦は事前収録。朝日杯の対局も来年につくのだろう。ただ、将棋日本シリーズは19日に決勝戦があり、藤井竜王・名人はそれを戦う。でもこれは持ち時間10分なので、藤井ファンとしては物足りないのであろう。
思えば羽生善治九段が王座戦でストレート勝ちしまくっていたときは、羽生王座の将棋が主催者新聞に載るのは、年間でたった3局しかなかったわけだ。これは、羽生王座の将棋が見たい、と切望している羽生ファンにとっては、皮肉な結果であった。
となると、贔屓の棋士の将棋を多く見たい場合―観戦記の場合だが―むかしの米長邦雄永世棋聖のように、A級順位戦を勝ち抜き挑戦者になり、名人戦を3勝4敗で敗れる展開が、最も効率的だったといえよう。
話を戻すが、藤井竜王・名人は、前年度は一般棋戦4つすべてに優勝した。そして今年度もその可能性があるのがすごい。
そこで、藤井八冠が「年度完全優勝」をするのに、何勝すればいいのか。2024年度を舞台にして、考えてみた。
■竜王戦…七番勝負4勝。
■名人戦…七番勝負4勝
■王位戦…七番勝負4勝
■叡王戦…五番勝負3勝
■王座戦…五番勝負3勝
■棋王戦…五番勝負3勝
■王将戦…七番勝負4勝
■棋聖戦…五番勝負3勝
■朝日杯将棋オープン戦…本戦トーナメント4勝
■NHK杯…本戦トーナメント5勝
■将棋日本シリーズ…3勝
■銀河戦…本戦トーナメント1勝、決勝トーナメント4勝
藤井竜王・名人は八冠王だから、もう予選の類は指さなくてよい。それぞれの番勝負で勝てばよい。8タイトル戦で28勝となる。
朝日杯も当然、本戦からの出場となる。4勝で優勝。
NHK杯は当然1回戦はシード。よって、5勝で優勝となる。
将棋日本シリーズは賞金ランキング上位12名が出場。藤井竜王は1位なので、1回戦シード。3勝で優勝となる。
銀河戦は本戦トーナメントの最上位で1つ勝てば、決勝トーナメント出場となる。そこでは16名の争いとなるので、4勝で優勝となる。
よって、12棋戦で「45勝」となる。
ちなみに、羽生善治九段が1996年2月に七冠王を達成したが、1995年度の成績は46勝9敗で、上記の数字に近い。ただし当時はオールスター勝ち抜き戦(日刊ゲンダイ、日本将棋連盟主催)があり、どんどん勝ち星が増やせた。
ちなみにこの年度の羽生七冠は、七冠達成後に勝ち抜き戦で井上慶太六段に敗れ、白星を積み重ねることはできなかった。
この敗戦のとき、スポーツ新聞の1面に「羽生、負けた」とデカデカと載ったものである。一般棋戦で羽生七冠が負けたことがニュースになった、稀有な例である。
藤井竜王・名人の場合、2023年度は上記の45勝に王座戦挑戦者決定トーナメントの4勝が加算され、最大でも49勝止まりとなる。予選の類を指さないと、ここまで勝利数が少なくなってしまうのだ。
すなわち、これで来年の王将戦七番勝負まで、藤井竜王・名人の公式戦対局中継がなくなってしまったかららしい。
確かに考えてみたら、NHK杯と銀河戦は事前収録。朝日杯の対局も来年につくのだろう。ただ、将棋日本シリーズは19日に決勝戦があり、藤井竜王・名人はそれを戦う。でもこれは持ち時間10分なので、藤井ファンとしては物足りないのであろう。
思えば羽生善治九段が王座戦でストレート勝ちしまくっていたときは、羽生王座の将棋が主催者新聞に載るのは、年間でたった3局しかなかったわけだ。これは、羽生王座の将棋が見たい、と切望している羽生ファンにとっては、皮肉な結果であった。
となると、贔屓の棋士の将棋を多く見たい場合―観戦記の場合だが―むかしの米長邦雄永世棋聖のように、A級順位戦を勝ち抜き挑戦者になり、名人戦を3勝4敗で敗れる展開が、最も効率的だったといえよう。
話を戻すが、藤井竜王・名人は、前年度は一般棋戦4つすべてに優勝した。そして今年度もその可能性があるのがすごい。
そこで、藤井八冠が「年度完全優勝」をするのに、何勝すればいいのか。2024年度を舞台にして、考えてみた。
■竜王戦…七番勝負4勝。
■名人戦…七番勝負4勝
■王位戦…七番勝負4勝
■叡王戦…五番勝負3勝
■王座戦…五番勝負3勝
■棋王戦…五番勝負3勝
■王将戦…七番勝負4勝
■棋聖戦…五番勝負3勝
■朝日杯将棋オープン戦…本戦トーナメント4勝
■NHK杯…本戦トーナメント5勝
■将棋日本シリーズ…3勝
■銀河戦…本戦トーナメント1勝、決勝トーナメント4勝
藤井竜王・名人は八冠王だから、もう予選の類は指さなくてよい。それぞれの番勝負で勝てばよい。8タイトル戦で28勝となる。
朝日杯も当然、本戦からの出場となる。4勝で優勝。
NHK杯は当然1回戦はシード。よって、5勝で優勝となる。
将棋日本シリーズは賞金ランキング上位12名が出場。藤井竜王は1位なので、1回戦シード。3勝で優勝となる。
銀河戦は本戦トーナメントの最上位で1つ勝てば、決勝トーナメント出場となる。そこでは16名の争いとなるので、4勝で優勝となる。
よって、12棋戦で「45勝」となる。
ちなみに、羽生善治九段が1996年2月に七冠王を達成したが、1995年度の成績は46勝9敗で、上記の数字に近い。ただし当時はオールスター勝ち抜き戦(日刊ゲンダイ、日本将棋連盟主催)があり、どんどん勝ち星が増やせた。
ちなみにこの年度の羽生七冠は、七冠達成後に勝ち抜き戦で井上慶太六段に敗れ、白星を積み重ねることはできなかった。
この敗戦のとき、スポーツ新聞の1面に「羽生、負けた」とデカデカと載ったものである。一般棋戦で羽生七冠が負けたことがニュースになった、稀有な例である。
藤井竜王・名人の場合、2023年度は上記の45勝に王座戦挑戦者決定トーナメントの4勝が加算され、最大でも49勝止まりとなる。予選の類を指さないと、ここまで勝利数が少なくなってしまうのだ。