2024年の将棋界の展望を書いてみたい。
言うまでもなく、今年も藤井聡太竜王・名人を中心に将棋界は回る。何しろ今年のタイトル戦8つすべてに藤井竜王・名人が登場することが確定しているのだ。先の予想も当然である。
注目は藤井竜王・名人からタイトルを奪取する棋士が現れるかどうかだが、ここまで藤井竜王・名人絡みのタイトル戦で、フルセットになったことはたった1回しかない。つまりほとんどが藤井竜王・名人の圧勝で、今年の藤井竜王・名人が昨年より強くなっていることを踏まえると、藤井竜王・名人の八冠防衛の線は揺るがない。
ただ、なんとなく脈がありそうなのは、振り飛車党の棋士である。これは私が以前から主張してきたことだが、居飛車党の棋士が相手との駆け引きで戦法を決めるのに対し、振り飛車党の棋士は、飛車を振れば即、自分の得意戦法になる。
そして藤井竜王・名人といえども、対振り飛車の囲いでは銀冠や穴熊といった、俗な囲いにせざるを得ない。藤井竜王・名人も対振り飛車の研究はそこまでしていないから、研究量では、振り飛車党の棋士に軍配が上がるのである。
それを意識してかどうか、最近はトップ棋士も時折振り飛車を指すようになった。豊島将之九段、佐藤天彦九段、広瀬章人九段などである。これは「気分転換」という声もあるが、A級順位戦を気分転換の戦法では指せまい。ふつうに、有力な戦法として採用しているのだ。
話を戻し、その意味で、7日からの第73期王将戦七番勝負は注目である。正直、通算勝率.8357の藤井竜王・名人だから、七番勝負の4勝3敗、五番勝負の3勝2敗はラクにクリアできると思う。
だが、フルセットまで持ち込めば、振り飛車党の棋士にも希望がある。藤井竜王・名人だって人間である。さすがにフルセットになれば、いらぬプレッシャーがかかってくるだろう。
いっぽうの女流棋界だが、こちらは西山朋佳女流四冠と福間香奈女流四冠を中心に回ることになる。
わすかな不安は、福間女流四冠が幸せボケして、勝負事に弱くなることだが、福間女流四冠に、それはないと思う。旦那さんだって、弱い奥様を見たくはないだろう。だから福間女流四冠は頑張る。
問題はこの2人に対抗する女流棋士がいないことだ。加藤桃子女流四段は最右翼だが、先の女流名人戦リーグで降級したのはマズかった。江戸の敵を長崎で討てるか。
言うまでもなく、今年も藤井聡太竜王・名人を中心に将棋界は回る。何しろ今年のタイトル戦8つすべてに藤井竜王・名人が登場することが確定しているのだ。先の予想も当然である。
注目は藤井竜王・名人からタイトルを奪取する棋士が現れるかどうかだが、ここまで藤井竜王・名人絡みのタイトル戦で、フルセットになったことはたった1回しかない。つまりほとんどが藤井竜王・名人の圧勝で、今年の藤井竜王・名人が昨年より強くなっていることを踏まえると、藤井竜王・名人の八冠防衛の線は揺るがない。
ただ、なんとなく脈がありそうなのは、振り飛車党の棋士である。これは私が以前から主張してきたことだが、居飛車党の棋士が相手との駆け引きで戦法を決めるのに対し、振り飛車党の棋士は、飛車を振れば即、自分の得意戦法になる。
そして藤井竜王・名人といえども、対振り飛車の囲いでは銀冠や穴熊といった、俗な囲いにせざるを得ない。藤井竜王・名人も対振り飛車の研究はそこまでしていないから、研究量では、振り飛車党の棋士に軍配が上がるのである。
それを意識してかどうか、最近はトップ棋士も時折振り飛車を指すようになった。豊島将之九段、佐藤天彦九段、広瀬章人九段などである。これは「気分転換」という声もあるが、A級順位戦を気分転換の戦法では指せまい。ふつうに、有力な戦法として採用しているのだ。
話を戻し、その意味で、7日からの第73期王将戦七番勝負は注目である。正直、通算勝率.8357の藤井竜王・名人だから、七番勝負の4勝3敗、五番勝負の3勝2敗はラクにクリアできると思う。
だが、フルセットまで持ち込めば、振り飛車党の棋士にも希望がある。藤井竜王・名人だって人間である。さすがにフルセットになれば、いらぬプレッシャーがかかってくるだろう。
いっぽうの女流棋界だが、こちらは西山朋佳女流四冠と福間香奈女流四冠を中心に回ることになる。
わすかな不安は、福間女流四冠が幸せボケして、勝負事に弱くなることだが、福間女流四冠に、それはないと思う。旦那さんだって、弱い奥様を見たくはないだろう。だから福間女流四冠は頑張る。
問題はこの2人に対抗する女流棋士がいないことだ。加藤桃子女流四段は最右翼だが、先の女流名人戦リーグで降級したのはマズかった。江戸の敵を長崎で討てるか。