今朝起きて(どれだけ積もったんだろう?)と窓を開けたら気が抜けるほど少ない積雪だった
真夜中に帰宅したときのママだからあれから朝まで降らなかったのかもしれない
それでも朝の冷え方は尋常でなく、北風がまともで強いからタクシーで店に行った
海は大荒れで5m以上の波が押し寄せ、10m以上の強風が潮を巻き上げて飛んでくる、おかげでここには全く雪がない
雪は風に飛ばされて山の方で大雪になるが、海岸部には落ちることがないのだ
宮本輝の長編も第六部に到達した
主人公は荒々しい男で、その才覚に任せて起業に突進していく男だ
だが激情家でありながら人情家でもあるから人に欺されたり、裏切られたり
大きな事業をやってきたのに貧乏暮らしの日々、それも歳を重ねる毎に運が悪くなっていくばかりだ
50歳で出来た息子は昭和22年生まれの(作者宮本輝)がモデルだという
これがまた虚弱体質でありながら幼年期から無頼者たちに混じって麻雀をするようなとらえどころがない少年だ
主人公はなかなかの物知りで中国の古典やらも読破したらしい、その言動の一つ一つが説得力がある
おもしろいことに私の父の言動と一致することもしばしばあるので、飲み込まれて行くのだ
この6部でまた一致する場面が出てきたので驚いた
中古車販売を始めようと作戦を立てている主人公の協力者の一人に社員40名ほどの自動車部品会社の経営者が居る
しかし大手メーカーとの取引で大苦戦し将来に見切りをつけようとしている社長だ、主人公は彼を元気づけようと1日を共にする
琵琶湖を見たいというので大阪から列車に乗って向かう、その中で社長は17歳の時、そこへ行ったのだと言う
「私の17歳は死への憧れから始まりました」照れくさそうな笑みで言った
「ノートの隅に『美しい死』なんて事を書きまして、道でときおりすれちがう女学生に片思いをしてリルケ詩集を...」
この零細会社の社長はロマンチストである、ロマンチストは線が細くて人を欺してでものし上がろうという野獣の心がない
だから企業家として大成するのはなかなか難しい、だから小説の中でも苦戦しているのだ
で..おかしかったのはこの社長が私そっくりだったからだ
私の55年前のノートを引っ張り出してみたら、やはりそうだった
ここにもリルケが居た 死も意識していた 16歳~17歳の頃
他にもこんなのが
山も愛していた時期が
ははは! 今もそうだけど純粋だった
素晴らしい。僕らの高校にもいた感受性の強い所謂"文学青年"だっんですね。いつも文章を読ませて貰って、実業家のソレではないと思ってましたが、やっと謎が解けました😄じゃあ"第2の人生"は文学老人?ですね(笑)。
35歳まで二人の従業員とやってた仕出し店経営、あれが私の限界だったかも
これからは一日15分の読書時間は大幅に増えるでしょうね
書く方もネタ満杯にあります、やっと求めていた人生に近づいたかな?
でもできるようになると飽きるって、良く聞きます!