田舎の会社とは言え、株式会社を解散するのはこれほどエネルギーを要するのかと今更ながら驚いている
秋口から準備を始めて、大晦日まで仕事をしてその日を限りに解散した
それまでの過程が精神的に一番たいへんだったので明けて小正月くらいには落ち着くと思って居たが「とんでもはっぷん」だ
何がたいへんかというと公共料金や税金、そして様々な会社名義のクレジットカード、ETCカード、社用車、生命保険に損害保険などの解約、廃止手続き
社員や自分の離職手続き、取引先やお得意様への連絡、電話機、カラーコピーファックス、パソコンネットワーク(12台使用)の返還作業
有線放送、PRサイトの解約、Wi-Fiの廃止手続き、様々な加盟団体の退会手続き、借地の複数地主への返還手続き、最小限のガラクタの始末
掃除、更に私的な様々な手続きなど
この半月の間に100件近い処理をしてきたが、まだまだ2月まで続きそうだ
そんなわけで電気水道を止めてある店へ毎日一回は出勤している
シーンとした店内を15分くらいかけて見て回る、窓の外にはドンヨリした日本海が広がっている、いずれ見納めになるだろうう
ときどきふと寂しさがこみ上げてくる、36歳から35年間ここで働き、平成の前半までもっとも活気があり最高の売上をしていたのだ
社員も関連会社含めて25名ほど居たこともあり一緒に飲み会などしたときはたいへん楽しかったものだ
毎年社員慰安の旅行をした、三年に一度は二泊三日、沖縄にも行ってきた
そんなことを思いながら、去って行った社員を思いながら、外は雪
こんな整理だけでなく、毎日のように仕事がらみの人とも会っている、それも結構忙しいのだ
一昨日、突然水道局から届いた請求書に驚いた、宛名は4年前に亡くなった父で住所は私が20年も口座引き落とししている自宅
昨日の最初の仕事は水道局でそれを確かめること、それから始まった
少し調べてもらってシステム上の事だとわかったが今まで来たこともなかったはがきが届くと?と思う
そのあと息子に会ってコンビニ振り込みを依頼して、それから銀行へ行って支店長と振り込みの新しいシステムを相談した
昼飯を食べる時間も無く午後一で生保会社へ行って解約手続きをして、それから地主の家を訪問、新しい振り込みシステムの説明
それから30分ほど昔話をした、この人とは若い頃草野球チームを一緒にやって彼は監督兼左腕エースだった
草野球では抜群の鋭く落ちる今ならフォークが武器だった、奥さんは私の同級生で二人三脚で中学校の同級会を開催した仲である
そこを出て別の銀行の支店長さんに挨拶に伺った、「yottinさんのお店が無くなって寂しいって、お客様からときどき聞きますよ、寂しいですね」とおっしゃってくれた
それは前出の保険会社のセールスレディも同じ事を言っていた、あらためて自分の責任の重さを痛感した一日だった
まだ頑張るという選択もあったがコロナが消え去る保証は無く決断は早かった
自分でも驚くほどあっという間に決断したのだった、それは今の状況を見ると正解だったと思う
何も知らずに予約をくださるお得意様を断るときが一番切なかったが、自分の年齢を考えてもここは辞めて良かったのだと
今日は官庁も金融機関もおやすみの土曜日、なんも出来ない
朝も昼もきっちり食べたし、店の見回りもしてきたし、駐車場や家の周りの除雪もしたし、これからビールを飲んで少し寝ようかな
現役の時はゴルフ、旅行以外は仕事を休んだことが無かった、ましてや昼から飲むなんてことはあり得ない
なにもない今日は昼飲みだ、なにしろやることが無くて退屈だ、どこかの温泉でも行って雪見酒としゃれたいところだがこの感染拡大では動けない
寂しすぎる
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