遺跡の両端で古墳時代、奈良時代に分かれて其々の説明がされているなかで、一人の見学者が発掘現場を闊歩している。すでに見学者の行為を逸脱している。この人が専門家であろうとなかろうとそれは問題ではなく人間としての問題である。
このような行為が許されるなら説明会なんて要らない。説明書を渡して自由に歩き回ることを許せばよい。そんなことを許してしまえば現場管理が出来なくなってしまう。注意しなければいかん。
他の見学者は真剣に説明に聞き入っている。それが当たり前だ。そして自分の疑問を質問するのである。
少々判り難いかもしれんがこの地図を見ていただこう。草野津という地名がある。「津」といえば港を表す言葉である。今の港を想像する方はおられんと思うが、船着場くらいに簡単であったろう。ある程度の構造船が出入りできる程度であろう。海から入ってきた荷物の保管。また、九州(九州全土ではなかろうが)から出てゆく荷物を保管する倉庫、等があったと考えられており、それらを管理する役所があったと考えられている。後背の山を越えて官道が大宰府まで延びている。
重要な地であったと考えられている。
地図を見る限り京都平野は遺跡の宝庫で、かの時代に関して想像を膨らますことが出来るような地ではないだろうか。