当然か。先客だ。一人は「鉄ちゃん」で鳥取から未明に出て来たと言うことだった。もう一組は夫婦で北九州から車で来ていたが熱心な「鉄ちゃん」ではなくいつの間にかいなくなっていた。
早く出発せんかいな。汽笛一声を聞きたいのだがな・・我々が乗らねばならない列車の時間が迫っているからな。
大分君恵尺・黄書造大伴・逢臣志摩らを、飛鳥守衛の高坂王のもとに遣わして、駅鈴を・・。大海人皇子が言う「・・・恵尺は馬を馳せて近江に行き、高市皇子、大津皇子を呼び出し、伊勢で落合えるようにせよ」とある。
また、大津瀬田橋で近江軍と対峙した時、橋に細工をされていたので渡ることが出来なかったが、ここに一人の勇者が現れるのである。この勇者が大分君稚臣で獅子奮迅の働きで大津京陥落のきっかけをつくる先鋒として名があがるのである。