福島原発事故後、安全保障せず大飯原発を再稼動させたと地元住民が起こした
訴訟に対して福井地裁は地震対策に構造的欠陥があるとして定期検査中の原発
2基の再稼動を認めない判決を出しました。
政府は原子力規制委員会の安全審査で保障された原発は再稼動に踏み切る構え
を見せて居ただけにショックは大きい様だ。
原発再稼動は成長戦略に欠かせない要件として居ただけに影響は大きい。
九州電力の川内原発がまず最初に安全審査を済ませて8月にも再稼動と言う事
になって居たが、此方も色々あって再稼動の目途は立って居ません。
訴訟の対象になった大飯原発3・4号機は次々と稼働停止する中で民主党政権が
唯一再稼動を決定し最後まで動いた原発でした。
判決は250キロ圏内で万が一の可能性のある大地震に対して安全対策が充分で
ないと言う判決です。
基準地震動の1・8倍の1260ガルまでの過酷事故が出るか出ないかの判断の
違いです。
又基準地震動を下回る揺れでも外部電源・主給水が絶たれ冷却機能は確保出来ない
と判断が出された。
又使用済み核燃料保存プール設備に言及し放射能性物質を充分に防げないとした。
是までの原発再稼動訴訟判決は、手続き上適法と言う判決を出して来た司法が一転
して潜在的危険性を重視した判決を出した。
是はあくまで可能性の問題であるが、起こり得る事全てに適合しなければ再稼動は罷り
ならないと言う判決です。
不安定な三つのプレートが交叉する地震国日本ではどだい原発等危険一杯の
設備を作るのは無理な話でした。
それでも資源のない日本が生き残るには原子力の力を借りる他になかった。
そのため原発は未来を救う救世主とし、原発神話を作り原子力行政を推進した。
其れが東日本大震災の福島原発事故で崩れ去り、流れは脱原発となった。
極端に言えば国民の命優先か?生活優先かの選択を迫られる事となった。
今回の判決は万が一の災害にも耐える原発でないと稼働は認めないと言う謂わば
国民の命を守る判決でもある。
しかし電力会社や政府はその様な万が一に備えられる様な設備が出来るのか?
ただ原発廃止の口実ではないか?と言う考え方ですね。
我が国のエネルギィー問題、電力会社の生き残り、國の産業の問題・家庭の家計簿
の問題等に対して、国民の命の問題・・・
何れも仮定の話なので其処の処がどうも現実無視の感じもするが・・・・