
伊豆では、のんびり、過ごした。
その時、読んだ本や、聴いたCDの紹介を。
本書は、先日のキトラ展でゲット。
2008年の本で、まだキトラを直に見れない時に、公開されていた写真、史料を元に、分析。近くの高松塚古墳との比較、中国、韓国の壁画との比較から、描かれた四神、天文図、日輪・月輪、十二支像と、人物群像を、細かく考察。
キトラ展を見た直後に読んだこともあり、なるほど!ふむふむ!と思わせる内容だ。
著者の来村さんは、キトラと高松塚は、同じ画家集団によるものと推理する。そして、その技量は極めて高い。特に、キトラの四神図のレベルは、超一級品だ。
天文図は、実は、間違っているところもあり、この画家は、唐で画を学んだことは確かだが、完全なコピーではないと推測されるという。
推理による部分も多いが、薀蓄いっぱいで、楽しめる本。かつての、梅原さんの本を読んだ時のようなワクワク感も味わえる。
キトラ展で、朱雀を間近に見れた幸運を、改めて噛み締めた。