
我々の時世代は、小1の時にウルトラQが始まった世代。
小2の時にウルトラマン、小3の時にウルトラセブンと、まさにど真ん中。
本書は、その一番始めのウルトラQが始まった時のどたばたを、関係者の証言を元に再構築した本だ。
その時の歴史を通しで見た人がいない中、また、故人も多い中、現時点では最高レベルの史実を集約した本と言えるのではないか。
とにかく、すべてが初めての中で、番組のコンセプトも、あっちに行ったり、こっちに行ったり。
ボツになった脚本多数だが、未完となった作品の脚本が、本書では再現されている。
怪獣路線にしようという方向感が固まって来たのは、後半で、その時、お蔵入りになったアイデアは、その後の番組で、実現されたものもある。
ウルトラQの名前は、東京オリンピックの体操で使用されたウルトラCから発想を得た話は有名。
著者は、私より、年下だが、本書をまとめられたことに拍手。タイミング的には、もうぎりぎりだったろう。