
今日は、まず東京ステーション・ギャラリーでやっている、みちのく いとしい仏たち展。
いつも、前を通っているのに、なかなか行けなくて、閉幕が迫って来たので、飛び込んだ。
異色の展覧会だった。
まず、国宝、重文などのお国が認知した文化的なお宝は、皆無。
芸術的価値も?
江戸時代からずっと厳しい生活を強いられて来た東北人の心の支えになってきた点が、重要な仏たちだ。
仏たちであるかも定かではなく、形から、類推しているケースも多い。
そもそも仏か神であるかも定かではなく、神仏習合という思想があるわけでもなく、人らしき形をした人よりも上のものにすがるという思想から来ているものも多いようだ。
地方の木彫りの仏像というと、円空や、木喰を想起するが、円空仏が一体あるだけで、ほとんど、製作者は、分からない。
お一人、わかっている仏師のコーナーがあったが、円空仏のような味わいがあるわけでもなく、姿も整っているわけでもない。
キーワードで括ると、素朴&微笑みと言うところか。
とにかく、見ててほっこりする。
閻魔大王を中心する十王像も多かったが、それさえ見るものをどこかほっとさせる。
そしてこれらの像は、村の人により、数百年の間大事に祀られて、信仰されてきた、
まさに、今まで、日の当たって来なかったところに、日を当てたという感じ。
見る人も、声かけするような感じで、親しみをこめて鑑賞していたように感じた。
芸術的には?と言ったが、のっぺりした顔立ちとか、3頭身のお姿など、前衛的と見ることもできる。
いずれにしても、前例のない展覧会なので、まずは、見ていただかないと、なかなか説明が難しい。
無比?
私は、東北出身だから、凄く、シンパシーを覚えた。

ギャラリーを出たところにある丸の内の変遷の模型。
我々のオフィスもその中にある。

そして、夜は、ロン・カーターと、パット・メセニーの夢の競演。
ドラマーのJoe Dysonも、もちろん凄腕で、スーパートリオと呼んでいいだろう。
今回、全12公演たが、もちろんsold out。
ジョン・メイヤーもこれぐらいやってくれれば、チケットがとれたかもしれない?

席は、なんと最前席で、ドラムセットのすぐ横。
パットは、なぜか、斜めのこちらの方を向いて演奏してくれるので、まさにかぶりつき。
距離にして、3mぐらいか。
堪能した。
ロン・カーターは、何度か見ているのだが、パット・メセニーは、なかなかスケジュールが合わず、今回が初めて。
セミアコとエレキが置いてあったが、使ったのは、セミアコのみ。
ほとんど、ピックを使っていたが、たまに、指を,使っていた。
当たり前だけど、とにかく上手い。
なんでも、ギターに全てを捧げるような生活をしているらしい。
もちろん、酒もタバコもやらない!
特に変わった奏法ではなく正攻法。
柔らかい、流れるような優しい音だ。
ジャズギターのど真ん中と言えるのだろう。
ロン・カーターの話は、前にもしたと思うが、今回は、パットとの呼吸の相方が素晴らしかった。
超一流の2人だから、これも当たり前なのかもしれないが、こう来て欲しいというところに、必ず来る!
完全なソロは、1曲だけだったが、聖者の行進。
最初分からなかったが、サビの部分でわかって、それをたどりながら聴いたが、とにかくアバンギャルド?
見たこともない奏法も繰り出しながら、メロディ、リズムも大きく変えて。
この精神で、今までやって来れたのだと改めて感心した。
ドラムは、すぐ隣り(1m)で、否が応でも目・耳に入って来たが、ドラムスタンドを、叩く方はがあることを知った。
叩けるものは、なんでも使う?
もちろん、2人との息もぴったり。
素晴らしい演奏を堪能。