ヤバい経済学(Freakonomics)という本が結構売れた。
読んでみた。アメリカの社会背景を知らないと、ピンとこない部分もあるかもしれないが(私は、たまたま昔シカゴにいて、著者もシカゴ大学の人なので、よくわかった)、面白かった。
経済学というと、難しい数学を駆使して....と思いがちだが、この本は、身近な疑問(日々の出来事や謎)を、統計に表れた数字を分析することにより、真実が見えてくることを教えてくれる。
面白い疑問の一つに、相撲の八百長があるかという疑問が取り上げられているが、著者の分析によると、確実にあるという。その原因は、8勝と7勝の価値の差(大)と、8勝と9勝以上の価値の差(小)にある。要するに相撲の世界の給与システムの歪みの問題だ。お相撲さんだって人間だもん。
アメリカでは、問題になったであろう議論には、アメリカでの犯罪の現象の低下の原因がある。著者の分析によれば、中絶が認められたことが、最大の理由だという。子育ても覚束ない貧困家庭に生まれる子供が減ったのだという。アメリカでは、宗教上の理由が政治と結びついて、大問題となる。
彼は、酔っ払い運転の適正罰金が、その被害額から算出して8,000ドル(100万円弱)であるとか、サッカーのペナルティキックで、ど真ん中に蹴るのが、一番いいという論文も出しているそうだ。
銃による犯罪を減らす方法とか、麻薬取引を減らす方法なども論じている。授けられた名前と人生の関係や、親の持っている本の数と、子供の成績の関係など、本当に多彩な研究をしていて、その結果は、なるほどと思うことと、えぇっと思うことと半々ぐらいだ。
データ万能とは言わないが、結構、目から鱗の本ではある。
日本の社会現象を、同様の観点から論じた本が出ると面白いのだが。
読んでみた。アメリカの社会背景を知らないと、ピンとこない部分もあるかもしれないが(私は、たまたま昔シカゴにいて、著者もシカゴ大学の人なので、よくわかった)、面白かった。
経済学というと、難しい数学を駆使して....と思いがちだが、この本は、身近な疑問(日々の出来事や謎)を、統計に表れた数字を分析することにより、真実が見えてくることを教えてくれる。
面白い疑問の一つに、相撲の八百長があるかという疑問が取り上げられているが、著者の分析によると、確実にあるという。その原因は、8勝と7勝の価値の差(大)と、8勝と9勝以上の価値の差(小)にある。要するに相撲の世界の給与システムの歪みの問題だ。お相撲さんだって人間だもん。
アメリカでは、問題になったであろう議論には、アメリカでの犯罪の現象の低下の原因がある。著者の分析によれば、中絶が認められたことが、最大の理由だという。子育ても覚束ない貧困家庭に生まれる子供が減ったのだという。アメリカでは、宗教上の理由が政治と結びついて、大問題となる。
彼は、酔っ払い運転の適正罰金が、その被害額から算出して8,000ドル(100万円弱)であるとか、サッカーのペナルティキックで、ど真ん中に蹴るのが、一番いいという論文も出しているそうだ。
銃による犯罪を減らす方法とか、麻薬取引を減らす方法なども論じている。授けられた名前と人生の関係や、親の持っている本の数と、子供の成績の関係など、本当に多彩な研究をしていて、その結果は、なるほどと思うことと、えぇっと思うことと半々ぐらいだ。
データ万能とは言わないが、結構、目から鱗の本ではある。
日本の社会現象を、同様の観点から論じた本が出ると面白いのだが。