CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった

2021-02-15 20:51:25 | 読書感想文とか読み物レビウー
家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった  著:岸田奈美

いい本を読んだ
面白おかしいコラムというか、エッセーというか、
そんな随筆めいた内容なんだけども、
著者本人の生き様と歴史、そこから生み出されているのであろう言葉、
それぞれが勢いよく、笑いをともなってやってくる
そんな按配で楽しんだのであります

お父さんを病気で亡くし、
お母さんは障害で歩けなくなり、
弟はダウン症である

そんな一家を自分がなんとかしようと思ったり、
いやいや、家族に助けられているのかと悟ったり、
そんなことをゆるゆる感じたという
ほのぼのと、快晴といった調子で書いているのが凄いよい
なかなか過酷な状況に見えるけども、
そこを生きてきたという姿、その強さみたいなのが
示威じゃなく、朗らかに伝わってくるのがよいのでありました

基本的には優しさというものでできているんだろうと、
言葉を追うだけならば、どれも楽しいといえるそれこれなんだが、
笑い話として書いてある内容自体は、
どれもすげぇバイタリティ、アンド、行動力といった具合で
四の五のいって、うだうだしているのを吹っ飛ばしてくれるような
そんな強いものを感じる文章でありました
気負いがないのに、力強いというのはいいなぁ

と、べた褒めしてしまったんだが
ホットコーヒーを夏の甲子園で売ってた話と、
ブラジャーを新調した話が
すげぇ面白かったと、結局笑い話を一番楽しんだと書いておく