赤絵そうめん 作:山本兼一
このシリーズ、一本だけで絶筆になったと思っていたんだが
そうではなく、この間たまたまた読んだのが絶筆の巻だったようで、
もうちょっと読みたいなという気分を埋めてくれる
ステキな読書となったのでありました
と、書きながらも前回どんな話しだったか、おぼろげにしか覚えていないので
事実関係の前後がいまいちよくわかっていないままだったのだが
今回は、がらくた屋に毛が生えたくらいでしかなかったとびきり屋が、
一念発起して大店へと変貌するかしないか、そういう
商売の岐路にたったといってもいいお話で、
なかなかドラマチックだけど、凄く静かに進むという
往年の寅さんを見ているような、楽しさと鷹揚さみたいなのを楽しめる
よい一冊でありました
取り扱われたのは、赤絵陶磁器で、これもまた
個人的に好きな題材だったので、唐子うんぬんの話しもいいなと思ったのだけど
そこにそうめんを入れて食べるという絵が、いかにも浮かびそうな
いい塩梅のお話になっててよかった
物語としても、その赤絵の品をめぐって、二転三転というほどでもないが、
悶着があった末にという大きな結果に繋がってよろしいのだが、
夫婦仲の良さもさることながら、ゆずさんの機転の良さというので
さくさく物事が解決して、これはNHK時代劇枠候補だったんじゃないかなと
思ったりするのである
いや、でも、骨とう品扱うのは映像的に難しいからなかったか
ともあれ、安心の江戸末期を楽しめる面白い物語である
幕末の不穏な空気もあり、
それぞれの陣営の主要人物も出てくるのだが、
歴史的な物語は、七卿落ち直前くらいなのか、
このあたりもう一度勉強しなおした方がいいかもしれんと思いつつ
少しばかり不穏な情勢が京都に忍び寄りつつあるといった感じで
次をまた読みたくなる終わりでよかったのである
しかし骨董道の不思議もよく描かれていて、
げてもの好きという道楽についての情熱とか、偏執ともいえるそれが
いかにもよろしく描かれるのが楽しくて、
これくらいの気概がないと、生きるのもつまらんというのは
一つ真理ではないかなどと、そちら側につきたいと思わされたりするのでありました
しかし、あんなにピタリと当てられるほど
目利きというのはできるものなのか
自身に眼がないのでまったくわからない、不可思議な世界である
このシリーズ、一本だけで絶筆になったと思っていたんだが
そうではなく、この間たまたまた読んだのが絶筆の巻だったようで、
もうちょっと読みたいなという気分を埋めてくれる
ステキな読書となったのでありました
と、書きながらも前回どんな話しだったか、おぼろげにしか覚えていないので
事実関係の前後がいまいちよくわかっていないままだったのだが
今回は、がらくた屋に毛が生えたくらいでしかなかったとびきり屋が、
一念発起して大店へと変貌するかしないか、そういう
商売の岐路にたったといってもいいお話で、
なかなかドラマチックだけど、凄く静かに進むという
往年の寅さんを見ているような、楽しさと鷹揚さみたいなのを楽しめる
よい一冊でありました
取り扱われたのは、赤絵陶磁器で、これもまた
個人的に好きな題材だったので、唐子うんぬんの話しもいいなと思ったのだけど
そこにそうめんを入れて食べるという絵が、いかにも浮かびそうな
いい塩梅のお話になっててよかった
物語としても、その赤絵の品をめぐって、二転三転というほどでもないが、
悶着があった末にという大きな結果に繋がってよろしいのだが、
夫婦仲の良さもさることながら、ゆずさんの機転の良さというので
さくさく物事が解決して、これはNHK時代劇枠候補だったんじゃないかなと
思ったりするのである
いや、でも、骨とう品扱うのは映像的に難しいからなかったか
ともあれ、安心の江戸末期を楽しめる面白い物語である
幕末の不穏な空気もあり、
それぞれの陣営の主要人物も出てくるのだが、
歴史的な物語は、七卿落ち直前くらいなのか、
このあたりもう一度勉強しなおした方がいいかもしれんと思いつつ
少しばかり不穏な情勢が京都に忍び寄りつつあるといった感じで
次をまた読みたくなる終わりでよかったのである
しかし骨董道の不思議もよく描かれていて、
げてもの好きという道楽についての情熱とか、偏執ともいえるそれが
いかにもよろしく描かれるのが楽しくて、
これくらいの気概がないと、生きるのもつまらんというのは
一つ真理ではないかなどと、そちら側につきたいと思わされたりするのでありました
しかし、あんなにピタリと当てられるほど
目利きというのはできるものなのか
自身に眼がないのでまったくわからない、不可思議な世界である
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