駒音高く 作:佐川光晴
将棋を題材にした短編集でした
将棋に関わる様々な人たちのちょっとした日常を細やかにつづった内容で、
内容としては間違いなく将棋の話なんだけども、ふたを開けてみると恋愛話だったり、
生きがいの話だったり、何かに打ち込む姿にまばゆさを覚える話だったり、
ありそうな人間ドラマが描かれていて、気持ちの良い小説でありました
実際は知らないからさておいても、
ちょっと綺麗すぎるというか、かなり美しい世界に書かれすぎじゃないかしらと
思わなくもないくらい、清廉で、勝ちたいという気持ちのぶつかりが
すごく清潔に描かれていて、大変よい物語でありました
やはり主人公となるのは、小学生くらいの子供となるのが、
この世界の恐ろしいところで、その頃の屈託のなさと同居する勝利への執念やら、
そこから導かれてくる性格、人となりというものが成長に寄り添っていく感じが
ああ、将棋少年ってこういう感じになりそうだなと
思わされるんだが、多分、こんなにいい子ばっかりじゃないだろうとか
うがったことを考えてしまった
天才少女が女性初の棋士を目指すとか、そういう
今をときめく話題に挑む姿みたいなのも書かれていて、すごくいいなと思ったりするわけだが
奨励会を真ん中にした少年少女の切磋琢磨だけでなく、
観戦記者の話とか、将棋会館を掃除しているおばさんの話とか、
周辺だけど中心ではない将棋話もあってすごくよかった
奨励会での挫折なんかも、丁寧に描かれていて、
かなり抑えた表現ではあるだろうけど、実際ここに書かれているよりも
ずっと酷いというか、つらい現実ばっかりなんだろうなと思わされる
その将棋界ともいえるような怖いところの雰囲気が、
優しい文章からでも伝わってくるのがよかったと思うのであった
棋士が脳溢血で死にかける話とかもあって、
これまた人情話として面白い、実によいものだったんだけども
実際の将棋では起きないよなぁなんて夢のないことを考えたりしてしまったのである
変なところでリアルめくらみたいな読み方してて
自分がいけませんなと思いつつ、すごく楽しく読めたのでありました
将棋を題材にした短編集でした
将棋に関わる様々な人たちのちょっとした日常を細やかにつづった内容で、
内容としては間違いなく将棋の話なんだけども、ふたを開けてみると恋愛話だったり、
生きがいの話だったり、何かに打ち込む姿にまばゆさを覚える話だったり、
ありそうな人間ドラマが描かれていて、気持ちの良い小説でありました
実際は知らないからさておいても、
ちょっと綺麗すぎるというか、かなり美しい世界に書かれすぎじゃないかしらと
思わなくもないくらい、清廉で、勝ちたいという気持ちのぶつかりが
すごく清潔に描かれていて、大変よい物語でありました
やはり主人公となるのは、小学生くらいの子供となるのが、
この世界の恐ろしいところで、その頃の屈託のなさと同居する勝利への執念やら、
そこから導かれてくる性格、人となりというものが成長に寄り添っていく感じが
ああ、将棋少年ってこういう感じになりそうだなと
思わされるんだが、多分、こんなにいい子ばっかりじゃないだろうとか
うがったことを考えてしまった
天才少女が女性初の棋士を目指すとか、そういう
今をときめく話題に挑む姿みたいなのも書かれていて、すごくいいなと思ったりするわけだが
奨励会を真ん中にした少年少女の切磋琢磨だけでなく、
観戦記者の話とか、将棋会館を掃除しているおばさんの話とか、
周辺だけど中心ではない将棋話もあってすごくよかった
奨励会での挫折なんかも、丁寧に描かれていて、
かなり抑えた表現ではあるだろうけど、実際ここに書かれているよりも
ずっと酷いというか、つらい現実ばっかりなんだろうなと思わされる
その将棋界ともいえるような怖いところの雰囲気が、
優しい文章からでも伝わってくるのがよかったと思うのであった
棋士が脳溢血で死にかける話とかもあって、
これまた人情話として面白い、実によいものだったんだけども
実際の将棋では起きないよなぁなんて夢のないことを考えたりしてしまったのである
変なところでリアルめくらみたいな読み方してて
自分がいけませんなと思いつつ、すごく楽しく読めたのでありました
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