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Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

少し変った お宝探し

2013-12-02 20:16:37 | よもやま話
少し仕事のお話をしましょう 宝探しって普通なら楽しいイベントだと思いますが
私の仕事では水が漏れているけど何処か全く解らない それを見つけるのを
お宝探しなんて言います




今回のお宝探しは ご家庭のキッチンの混合水栓
お湯と水が出る蛇口ですが その辺から水が漏れる
音がして 壁の外へ漏れているのを直して欲しいとの
依頼






依頼者がこの辺から漏れているので見て欲しいと
おっしゃる しかし経験的にこんな所の水漏れはまず
無いと思う でも先方が納得するようにタイルもハツリ
中を見てみます




こんなフレキシブルカメラを使っていますが
これでお客さんにも見て頂き納得をしてもらう 
結局ここでは無かったのでこれからが腕の見せ処






勘を働かせキッチンの外壁を開けると一発で発見
大きく開口すれば仕事がし易いですが 
壁を開けたのは 25cm角程度 これは補修を少なく
済ます為のちょっとした心遣い






しかし発見するのが仕事では無いこれから修理を
しないといけない ここが難しい場所で外と床下に
潜っての両方からの仕事 
漏水箇所を切り取ります 原因は経年劣化に依る腐食で
お湯の配管(銅管)に穴が開いていました この辺は
想像の範囲内です






切り取った部分の銅管を新しくします トーチランプを使い
半田付けで配管をしますが 壁の中や床下の木材に火が
移らない様に注意が必要です 炎の温度は約 1800℃






修繕が終わりグレーの保温材を巻いて漏水修理は
完了です






開口部の補修までやってしまいましょう 切り取った
バラ板(モルタル壁の下地の木材)をコンパネで
簡単に補修し その上からコンパネをビス止めします






開口部の周りにコーキング剤を塗って ステンレス板を
ビス止め 今後の点検口として使ってもらいましょう




さてキッチンのタイル回りの補修も必要です
ここは水が絶えず掛る部分で木材で補修と言う
訳には行きません






モルタルの厚塗りを一発で決めるのは難しい仕事です
ラス網(モルタルを塗る下地に使う網)を中に貼って
固めに練ったモルタルをタイル面まで塗りました

モルタル= セメント(粉)と砂を水で練った物です




前述の修理の日から数日後 ここからはモルタルが
完全に乾いてからの仕事です






その養生日の間にステンレスの板を加工しています
必要な大きさの板に蛇口用の穴を開けています
それをタイルに貼り付けます ヒートガンは板や
タイルを暖め接着力を高める為に使っています








ステンレスとタイルにマスキングをしコグチに水が
回らない様にコーキングを打って完成です




今回の仕事では まず漏水箇所を素早く見つけるのが
一番の仕事 これはやはり今迄の経験で勘を働かせます
何ヵ所も開口を増やすと時間も補修も大変です

そして本職の修繕は上手くして当り前 
その後の補修は他の職種の職人さんに頼らず出来る範囲で
自分が行います ただこの辺はお客さんの希望を聞きながら
進めますが これで修理費がかなり抑える事が出来ます





綺麗に枯れていますね 弦に沢山生っていました朝顔の種でしょうか

お宝探し 私達の水道配管にも明確な規定では無いですが常識的な配管方法が有ります
その辺を踏まえて 配管ルートや使っている継手の種類を推測します、そして漏れる
可能性の高い部分を開口し点検します これは有る程度の知識と経験が有る無しで
大きく差の出る仕事ですね 加えて後始末の補修まで考え仕事が進められたら一人前です

コメント (4)
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