Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

Campagnolo RECORD ハブ 美装とグリスアップ

2016-07-11 20:13:08 | 自転車整備 ハブ
昔から自転車愛好家達の憧れの部品 Campagnolo カンパニョーロ 現在程
部品が豊富では無かった頃のオールドカンパ レコードハブの整備を行います





私が随分と長く練習に使っていたカンパニョーロのロード用フロントハブです
少し保管状況が悪く可哀想な事をしてしまった部品です






アルマイト加工がされていない時代の部品は
気を抜くとアルミが塩を噴いた様になってしまいます




ハブの胴に巻いているのは 一般車で良く見るハブ毛
それを模した物でトウストラップで作っています
この様なアルミ地のままのハブを使うと良く解りますが
フロントハブには結構汗が掛って直ぐに塩を噴きます
ハブ胴が錆びると掃除がし難いのでこの様な物を付けて
いました






片方の端はイカの頭の様に切り もう片方はスリットを
入れています これで外れる事は有りません 革製のこれは
耐久性が抜群でした




思い出話はこの辺で置き まずはハブを分解しましょう
回転部はカップ&コーンと呼ばれる構造です






ハブの玉押しには 13mm のハブスパナを使います
これはハブに依って違う事も有るので 整備するハブに
合せたスパナを選びます






玉押しにスパナを掛けます 狭いスペースで工具を
使うので この様な薄い専用スパナを使います






外に有るロックナットにはモンキーレンチを使い
この写真では お互いの工具を寄せる方向へ力を
加えるとロックナットが緩みます




ネジは錆付く事も無く回りましたが シャフトのネジの
錆が多いので ナットを外す時に良く無さそうです






ステンレスの小さなブラシでネジの錆を取れるだけ
擦ってやりました






少量のオイルを注しロックナットを緩めたり締めたり
しながら 少しずつ外して行きます ネジを傷めない
為にもここは力技で一気にやらない方が良いですね




ロックナットの裏面には製造年の数字が刻んであります
このハブは 67年製ですね カンパの場合 67年のナットが
余ればその次の年にも使うと聞いたことも有るので 68年
初期の製造と言う事も有るのかも分りません






次は舌付ワッシャーが入っています その奥が
玉押し=コーンです






玉押しを外しました グリスが枯れています
使わなくなって 35年程経つでしょうか・・
この変色していない黄土色は当時のカンパグリスです






片方の小物を外すと反対側からシャフトを抜きます
引っ張るだけです




ハブシャフトが抜けました






左右の回転内部の汚れ方の違い この様な事も
興味深く観察すると良いですよ きっと役に立つ事も
有ります ボールは左右に別けて取り外しました








通常のグリスアップでは小物は片方しかバラしませんが
今回は年数も経っているので全てバラしてしまいました




さて分解が済んだので部品の掃除をしてやります








これだけ古い部品は左右の当りも付いているので 
お互いのパーツを混ぜない様に別けて洗ってやります
今回は KURE 呉のクリーナーを使っています






このハブにはクイック用の中空シャフトが使われています
長く置いておくとこの穴の中に異物が入っている事が有ります
実際に虫が居る事も有ります スポークで内部の掃除もした方が
良いと思います 何かが出て来ても、ここに関しては良い物じゃ
ないですね(笑)




パーツの洗浄が終わりました






CAMPAGNOLO の文字が刻まれた中空シャフト
ちょっとロックナットの附近で線切りが有ります
ナットの締め過ぎか 舌付ワッシャーの空回りの
どちらかでしょう






スチールボールも左右どちらも輝きを失っていません





Campagnolo RECORD ハブ 分解と洗浄が終わりました 良く塩が噴いた外見と比べると
とても綺麗な回転部分をしています カンパらしいです
組立ては次回に行いますが併せて美装もしてやる事にしましょう 次回もお付き合い下さい

次の作業 【 Campagnolo RECORD ハブ 美装 磨き 】

コメント (2)
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