Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

マビック MAVIC 重いフリーを軽くする

2018-11-13 20:19:09 | 自転車整備 フリーホイール
マビックのキシリウムの MAVIC KSYRIUM フリーホイールの回転が凄く重くなっています
初期のホイールで長く使っている物ですがこのホイールは当初からそこが難点でした
使用を重ねさらに酷くなったので回転を軽くする為の調整を行いました





MAVIC KSYRIUM マビック キシリウム もう 20数年経ったホイールですが
頑丈な造りで壊れずにまだ使っています このフリーの回転は新しい間から重く
色々なケミカル品を試してみましたが解消する事は有りません 
それがさらに重くなり調整が必要になりました 上手く調整は出来るのでしょうか






COLNAGO コルナゴのロードフレームに使っています
通勤仕様になっていますが使用者から ギアの回転が重く
直らないでしょうかとの相談を受けました






ギアと言うのはフリーホイールの事を指しているのでしょう
ホイールを外しフリーを回してみると 回りません・・・
ここまで重いと走行中に脚を止めるとチェーンがたるみ
外れる事も有るでしょう






分解してみます まず反フリー側のエンドパーツを外します
O リングを使い嵌め込んであるだけなので 引っ張れば外れます




シャフト内部は 10mm の六角穴です アーレンキーを使います






今回はスプロケットを付けたまま作業を進めます
フリーホイールを固定しているのは 5mm の六角穴が開いた
専用ボルトです ここにもアーレンキーを使います




固定ボルトを緩めて引き抜きます ※ 正ネジです






そっとフリーを引き抜きます 多少の手応えを感じながら
抜けますが内部のパーツが飛び出す事も有るので 慎重に
抜いた方が良いですね






フリーホイールが抜けました ハブ本体側のフリー内部も
姿を現しました ここにはフリーのラチェット機能の爪や
スプリングが組み込まれています それを無くさない様に
注意が必要です






ホイールを寝かせます 最近自分で整備をしたのか思いの外綺麗です
これだけオイルが入り良い状態であれば 重くなる原因はやはり
防水の為に使われている奥のシールでしょう






この状態ではあまり意味が無いかも分りませんが マビック純正の
フリーオイルを追加塗布してみます
ここには色々な潤滑剤を試しましたが このオイルが一番相性が良いと
思います




フリー本体の内部を観察してみます






奥の防水シールに当る部分には白い樹脂が使われています
ここに何故か多くの傷が付いています 本来傷が付く場所では
有りませんが何か異物が入ったのでしょうか 
これが影響している可能性も有りますね






しかしここにもオイルを塗布し一度組んでみます
ハブ本体側にフリーを被せます ラチェットの爪が開いているので
それを閉じながらゆっくりと装着します






フリーホイールを元の様に固定します この状態でフリーを回すと
特に悪い状態では有りません






工具を使い回転を確認しながら徐々に締め込んで行きます
締め込むに従い回転が重くなり 確実に固定すると分解前と同じで
使える状態の重さでは有りません  さてどうしましょう・・・




考えられるのはやはり防水シールとフリー側の樹脂部分の接触部で
大きな抵抗が有ると言う事ですね 当然シールを交換するのが一つの
方法ですが ちょっと別の方法でやってみます






マビックのこのフリーにはハブ側のベアリングとフリー側にも有るベアリングの間に
スペーサーが使われています シールドベアリングの内側の環にだけ接触する寸法で
これを使う事でハブとフリー双方のベアリングが上手く回転する様になっているのでしょう



 


ここに使えそうなスペーサーを用意しました 買い置きのパーツですが
ハブシャフトに使う薄いワッシャーで 0.6mm の厚さの物です




これを一枚追加で使ってみます これでフリー本体がワッシャー分
外に出ますがシールに当る圧力が少なくなります






先程と同様にフリー本体を装着します




そして固定ボルトを奥までしっかりと締め込みます
回転具合はどうでしょう・・・

随分と軽くなりましたやはりゴムシールが強く接触して
フリーを重くしていた様です
でもどうしてそうなるのか原因は解りません 新しい物があれば
比べてみる事も出来ますが長年交換もせずに使っているので変質や
変形が有ってもおかしくはないですね






反フリー側のエンドパーツを取付けてフリーの調整は終了です






ホイールを自転車に装着して スプロケットが外に出た分
変速機の調整を行います

今回の調整によってローギアとスポーク間が広くなる事は
まず問題有りません 確認をするのはトップギアにチェーンを
掛けた時、シートステーやエンド小物とチェーンが接触しないかは
大切な処です これがクリア出来ていれば変速機の調整で対応出来ます






変速調整が終わりクランクを逆回転してもチェーンが
垂れる事も有りません これなら大丈夫でしょう





マビックのフリーに使われているゴムシールで初期の物は摩擦が強くその後に対策パーツが
出たと聞いた事も有ります このホイールには最初の物をそのまま使っているのも原因の一つかも分りません

新しいダストシールに交換して良くなるのか フリーボディの接触部の傷を見ると確信が持てません
しばらくこれで様子を見てみましょう

追記 2018.11.15
今回の記事について 30km 程度実走行した処調整前の重い状態に戻ってしまいました
結果として失敗だったと言わざるを得ません これに係わる記事は下記リンクで書かせて頂いています
是非ご覧下さい
【 マビック MAVIC のフリー調整は 失敗 】 


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