昨日から各課からの来年度予算要望のヒアリングが始まって、一日中缶詰め状態が続いています。
予算要望は、一度認められて毎年当然かかる経費はさておき、来年度にやりたいことややらなくてはならない新しい項目を中心に資料をつくり、それに関する意見交換をするものです。
厚さ10センチのファイル二冊分の資料集に基づいて、各課が入れ代わり立ち代わり内容を説明してくれるのですが、その要望内容が実に多岐に渡り、また量が多いのです。
聞いている方も大変ですが、これだけの資料を作ってくる方もさぞ大変だったことでしょう。まことにご苦労様です。
※ ※ ※ ※ ※
よく会議の準備をするときに大事なことは「ロジスティック(通称ロジ=)」と「サブスタンス」と言われます。
「ロジ」は軍隊用語だと古くは「兵站(へいたん)」と呼ばれ、戦う最前線にどのように兵隊や武器、食料などを運ぶかという意味で使われ、物流そのものを表すもの。
会議で「ロジ」と言えば、会場はどこで、いつ何時から誰と誰がどの部屋でどういう組立で会議をするか、というシナリオを作る意味で使われます。政治家がある会議で誰々さんと会ったなどというのは、裏で会場や飛行機、ホテル、マスコミまで連絡をとった黒子たちが、入念に組み立てた演出である場合がほとんどです。
そして「サブスタンス」というのは、そんな風にして行われた会議で実際に何を話し、何が決められ世の中がどう動くことになるのか、という『実質的な中身』のこと。
政治家があっても、何が決まったのか、会議にどういう意味があったのかが誰もわからない、などというのはサブスタンスの詰めが甘いと言わざるを得ないわけ。
会議に先立っては当然事務方による先遣隊が下打ち合わせを繰り返して、会議の落としどころを見据えておくはずなのですが、利害が対立する会合だったりすると、そうした中身を詰め切れないままに当日になってしまうことだってあるのです。
会議を演出するのもなかなか大変で、ロジもサブスタンスも、それぞれ専門の担当者がついて業務をこなします。
※ ※ ※ ※ ※
そして市役所の予算ヒアリングだって、ロジとサブスタンスはあるわけで、担当者は、○○部の△△課は何時何分から何時ころまで、というおおまかなスケジュールをつくっておいてそれを事前に示す中で会議が進行します。それがロジの役割。
会議に出ていると説明が上手な担当者とまだまだ発展途上な担当者がいて、なかなか面白いものです。
私が考える上手な説明者とは、
①話し方は早すぎずゆっくりすぎず、適度なリズム感をもって相手を飽きさせない。
②伝えておきたい大事なポイントは決して外さず、隠したりごまかしたりしないが、あえて余計なことも言わずに相手の理解をきっちり得る。
③説明する相手が、背景を知っているかどうかを察知して、知らないと思ったらすかさず背景情報を説明する臨機な対応ができる。
④ロジを意識して、全体の時間の流れを阻害しないように時間の範囲内で収める。できるだけ早く終われるならその方が良いという価値観をもつ。
⑤節目で笑いを取るユーモアの余裕とテクニックを持つ。
…といったあたりですがどうでしょう。上手な説明者だと説明を聞いているこちらの方がその流れとテンポと説明内容に感心する場面もしばしばあるものです。
まああまりにシナリオ通りというのも詰まらないもので、ときどきはハプニングが起きて、それを治めるというのも良い練習なのですが。
苦しい財政状況下での予算査定作業は週末も続きます。無駄がなく、それでいて効果的な予算運営になるようなサブスタンスを求めてスタッフ一同頑張っています。
予算要望は、一度認められて毎年当然かかる経費はさておき、来年度にやりたいことややらなくてはならない新しい項目を中心に資料をつくり、それに関する意見交換をするものです。
厚さ10センチのファイル二冊分の資料集に基づいて、各課が入れ代わり立ち代わり内容を説明してくれるのですが、その要望内容が実に多岐に渡り、また量が多いのです。
聞いている方も大変ですが、これだけの資料を作ってくる方もさぞ大変だったことでしょう。まことにご苦労様です。
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よく会議の準備をするときに大事なことは「ロジスティック(通称ロジ=)」と「サブスタンス」と言われます。
「ロジ」は軍隊用語だと古くは「兵站(へいたん)」と呼ばれ、戦う最前線にどのように兵隊や武器、食料などを運ぶかという意味で使われ、物流そのものを表すもの。
会議で「ロジ」と言えば、会場はどこで、いつ何時から誰と誰がどの部屋でどういう組立で会議をするか、というシナリオを作る意味で使われます。政治家がある会議で誰々さんと会ったなどというのは、裏で会場や飛行機、ホテル、マスコミまで連絡をとった黒子たちが、入念に組み立てた演出である場合がほとんどです。
そして「サブスタンス」というのは、そんな風にして行われた会議で実際に何を話し、何が決められ世の中がどう動くことになるのか、という『実質的な中身』のこと。
政治家があっても、何が決まったのか、会議にどういう意味があったのかが誰もわからない、などというのはサブスタンスの詰めが甘いと言わざるを得ないわけ。
会議に先立っては当然事務方による先遣隊が下打ち合わせを繰り返して、会議の落としどころを見据えておくはずなのですが、利害が対立する会合だったりすると、そうした中身を詰め切れないままに当日になってしまうことだってあるのです。
会議を演出するのもなかなか大変で、ロジもサブスタンスも、それぞれ専門の担当者がついて業務をこなします。
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そして市役所の予算ヒアリングだって、ロジとサブスタンスはあるわけで、担当者は、○○部の△△課は何時何分から何時ころまで、というおおまかなスケジュールをつくっておいてそれを事前に示す中で会議が進行します。それがロジの役割。
会議に出ていると説明が上手な担当者とまだまだ発展途上な担当者がいて、なかなか面白いものです。
私が考える上手な説明者とは、
①話し方は早すぎずゆっくりすぎず、適度なリズム感をもって相手を飽きさせない。
②伝えておきたい大事なポイントは決して外さず、隠したりごまかしたりしないが、あえて余計なことも言わずに相手の理解をきっちり得る。
③説明する相手が、背景を知っているかどうかを察知して、知らないと思ったらすかさず背景情報を説明する臨機な対応ができる。
④ロジを意識して、全体の時間の流れを阻害しないように時間の範囲内で収める。できるだけ早く終われるならその方が良いという価値観をもつ。
⑤節目で笑いを取るユーモアの余裕とテクニックを持つ。
…といったあたりですがどうでしょう。上手な説明者だと説明を聞いているこちらの方がその流れとテンポと説明内容に感心する場面もしばしばあるものです。
まああまりにシナリオ通りというのも詰まらないもので、ときどきはハプニングが起きて、それを治めるというのも良い練習なのですが。
苦しい財政状況下での予算査定作業は週末も続きます。無駄がなく、それでいて効果的な予算運営になるようなサブスタンスを求めてスタッフ一同頑張っています。