孫の初節句で、娘夫婦の家での食事会に行ってきました。
ちょうど昨日が10か月目でしたが、週に一度くらい会う分には成長が早く感じます。
声も出るようになりましたが、次第に発音が複雑になっていて、言葉らしいものが聞こえるようにもなりました。
両方の親からのプレゼントとして、兜飾りを贈りました。
端午の節句は、男の子の健やかな成長を願い、また兜や鎧を飾って、立身出世を願い、お祝いをするという日本の風習です。
いろいろ見た中で、徳川家康の兜が気に入ったとのことで、それにしたらしいのですが、徳川家康の兜の前立ての意味が分かりませんでした。
ネットでそのあたりを調べてみると、yahoo知恵袋で「徳川家康の兜の金の部分の意味は何ですか」という問いに、こんな回答がありました。
------【yahoo知恵袋の回答】------
「徳川家康所用の「歯朶(しだ)の兜」のことでしょうか。
正式には「黒漆塗大黒頭巾形兜」といい、別名が「歯朶の兜」といいます。「歯朶」はシダ類植物の総称であり、「歯」は齢(よわい、年齢)であり、「朶」は枝であって、長生きして子孫を繁栄するという説があるとのことです。
この「歯朶」は前立(まえだて、兜の眉庇に付ける装飾品)といいます。これは牛革製ですが、久能山東照宮蔵の兜の鉢にはこの前立はついていません(鉢にその前立を付ける装置は見当たらない。外された前立そのものは現存)
この兜は家康がある夜、戦勝の神である大黒天を夢で見て、すぐさま具足師に作成させたもので、徳川家では「御夢想形(ごむそうなり)」と呼んでいます。
------【 以 上 】------
シダが長寿長命と夫婦円満、子孫繁栄の象徴と走りませんでした。
植物を専門にする造園を学んでいましたが、植物の文化的な背景は奥が深いですね。
ちなみに「柏餅」の柏の葉は、新しい芽がでるまで落ちないことから、家の跡継ぎが絶えないと、縁起を担いだもの。
また、旧制第一高校(東大の前身)の校章は「柏と橄欖(かんらん)」だったそう。
柏の葉は、ギリシア・ローマ神話に登場する武神マルスの象徴で、もう一方の橄欖は、学問、平和、道徳の女神であるミネルヴァ(アテネ)をシンボライズした「知恵の実」。
「柏と橄欖」となるといわば「文武両道」の象徴と言えるでしょうか。うーん、東大らしい。
◆ ◆
なお、カンランの方は、本来植物学的にはカンランという植物があるのですが、明治時代にオリーブの和訳と誤訳され、以来オリーブの和名として使われることが多いそうです。
また、岩石のカンラン石の由来も、緑色した岩石がオリーブを思い出させるから、とのこと。
誤訳も定着してしまうとなかなか抜け出せませんね。
今日の食事会のデザートも柏餅。美味しくいただきました。