さえない天気が続いた道内のGW。
最後の日まで時折雨が降っていて、残念な一週間となりました。
さて、そんなGWですが、最終日の今日は誕生日が5月上旬で近い老親の誕生祝パーティを自宅で行いました。
ここ数年、この時期に私の自宅で行うことが慣例になってきた誕生パーティですが、私の弟妹家族や娘家族に今年は孫という新しいメンバーを迎えて、参加人数も12人となりました。
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録画してあったNNNドキュメント「生活保護 自立をめざして」を見ました。
大阪府豊中市と釧路市での生活保護受給者の自立に向けた実践的な取り組みがモデル的な事例として紹介されていました。
釧路市役所では福祉事務所の及川さんや剱谷さんなどが登場して、保護受給者に自立してもらうための第一歩としてボランティアに参加してもらう取り組みが紹介されていました。
また彼らの親分筋で、生活保護の取り組みを「釧路モデル」と言わせるまでに充実させた櫛部さんの奮闘ぶりも大きく取り上げられていましたが、現場の悩みや苦しみが少しでも多くの人たちに伝わってほしいと思いました。
生活保護には昨今、様々な批判が渦巻いていますが、不正受給者をシンボリックに扱って、そのことで生活保護全体が問題のある制度であるかのような言い方は誤解を招くと思っています。
一つ一つの問題を整理しながら、制度として不備があるならばそれを正せばよいし、制度の改変を待つ間にも今目の前に生活に困窮している人たちは救わなくてはならないという、現場に課せられた使命があることを忘れてはなりません。
生活に困窮する理由は人それぞれの事情がありますが、課題は本人に帰する「意欲と能力」の問題、そして働く場を提供しきれない社会の問題に大別されます。
今日のこの番組では、ボランティアに参加することで社会参加の意欲を向上させる自立支援や、一定の金銭的支援を行いながら調理師としての資格取得を促進し、その資格で就職ができた事例が紹介されていました。
さらに、櫛部さんの活動によって、漁業における網の修理に人手が足りないところを保護受給者による仕事が成立する姿を描いています。
実際に稼げるお金はそれほど多くはなく、自分で稼いだ分は保護費の補てんになり、月にもらえる金額は変わらないのですが、それでも自分がお金を稼げる存在という自己肯定感の醸成は大きな意味を持つことでしょう。
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生活保護を語るうえで是非調べて欲しい単語に「スティグマ」という単語があります。
これは「烙印」、あるいは今日でいえば「(悪い)レッテル」というような意味で、理由に関わらず保護受給者などに対して人は知らないうちにスティグマを負わせています。
1960年代に、ゴフマンという社会学者が、スティグマを負った人々への劣等視が社会的に正当化されていることを論じました。
その結果、スティグマを負った人々は差別という形で様々な社会的不利を被ることになっています。
番組の中では、生活保護制度の新しいあり方として、就労をもっと明確に意識づけするような方向が打ち出されようとしているという分析がありましたが、生活困窮者の現実をマクロで眺める学者や官僚と、一人一人の生活というミクロな視点で見ている櫛部さんの様な人たちとのギャップを感じずにはいられませんでした。
このことは、もっと多くの人たちに関心を持ってほしい問題ですし、もし再放送があればぜひ見てほしい番組です。
登場された皆さん、お疲れ様でした。