パトリシア・リン・ダフィー著『ねこは青、子ねこは黄緑 共感覚者が自ら語る不思議な世界』を読みました。
著者のパトリシアは、二千人に一人の割合(様々な説あり)で発現する、共感覚という
まれな神経現象を持つ人物である。
共感覚とは、五感のうちの一つが刺激されると、その感覚に加えてもう一つ別の感覚も反応するという
現象である。
つまり「共感覚者」たちは、たとえば音に色が伴うとか、味に形が伴うといった奇妙に混在した
知覚現象を体験する。
共感覚者マイケル・ワトソンの場合、おいしく調理されたチキンの味は手に何かとがったものが
触れているような感覚をもたらすが、うまくいかなかったものは丸いものを感じたそうだ。
また別の共感覚者は、「フランシス」という名前には「豆の煮こみの味がする」と説明する。
芸術家のキャロル・スティーンはひどい頭痛は「ぎらぎらするオレンジ色」比較的穏やかな頭痛であれば
「ただの緑色」と表現する。
作曲家のリストは、音符に色を見たと言われ、オーケストラに向かって「もっと青っぽくお願いします」と
指示したと言われる。
1993年の<ザ・エコノミスト>に載った共感覚に関する記事によると、
サイモン・バロン=コーエン博士を中心とした神経科学者が、共感覚者の脳では
実際に通常とは異なる現象が起こっていることを突き止めたというのだ。
コーエン博士によると、言語に色が伴う共感覚を持つ者は、通常では
視覚情報を処理するための専用の部位とされている領域で、言語と音を処理しているということである。
他にも共感覚の遺伝や、その遺伝子が脳内でどのような影響を与えるのかなど、
興味深い事例をたくさん読みました。
事例の多さに、最後の方は読み疲れてしまいましたが、面白かったのは確かです。
著者のパトリシアは、二千人に一人の割合(様々な説あり)で発現する、共感覚という
まれな神経現象を持つ人物である。
共感覚とは、五感のうちの一つが刺激されると、その感覚に加えてもう一つ別の感覚も反応するという
現象である。
つまり「共感覚者」たちは、たとえば音に色が伴うとか、味に形が伴うといった奇妙に混在した
知覚現象を体験する。
共感覚者マイケル・ワトソンの場合、おいしく調理されたチキンの味は手に何かとがったものが
触れているような感覚をもたらすが、うまくいかなかったものは丸いものを感じたそうだ。
また別の共感覚者は、「フランシス」という名前には「豆の煮こみの味がする」と説明する。
芸術家のキャロル・スティーンはひどい頭痛は「ぎらぎらするオレンジ色」比較的穏やかな頭痛であれば
「ただの緑色」と表現する。
作曲家のリストは、音符に色を見たと言われ、オーケストラに向かって「もっと青っぽくお願いします」と
指示したと言われる。
1993年の<ザ・エコノミスト>に載った共感覚に関する記事によると、
サイモン・バロン=コーエン博士を中心とした神経科学者が、共感覚者の脳では
実際に通常とは異なる現象が起こっていることを突き止めたというのだ。
コーエン博士によると、言語に色が伴う共感覚を持つ者は、通常では
視覚情報を処理するための専用の部位とされている領域で、言語と音を処理しているということである。
他にも共感覚の遺伝や、その遺伝子が脳内でどのような影響を与えるのかなど、
興味深い事例をたくさん読みました。
事例の多さに、最後の方は読み疲れてしまいましたが、面白かったのは確かです。