こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

エウリディケの娘

2006-09-13 00:00:00 | 未分類
友谷蒼さん『エウリディケの娘』を読みました。

県内一と言われる進学校景南高校に合格した岩渕達希は、街角で幽霊のように思えた少女
谷萩奈央子と再会する。
先にそれに気づいたのは彼女の幼なじみ宇津木征治だった。
初めは3人で出歩いていたのに、征治がアルバイトを始めたために2人きりで会う事が多くなった。
付き合っているとはまだ言えない状況であったのに、達希は奈央にキスをし、
奈央はあわてて飛び出してきた。
どうしたらいいか解らずとまどっていた奈央は、しばらくして、更に追いかけてくる達希を避けるように
道路に飛び出し、通りかかった車にはねられ病院に運ばれた。
奈央は死んだはずだった。医師が死亡診断書を書いていた。
しかし征治が病院たどりつきみつめた奈央は、息を吹き返していた。

リンチや事故、自殺など、様々な理由でたくさんの人が、一度死にながら生き返ります。
そこに噂として浮かび上がったのが、景南の生徒は死なないと言う事。
それは事実なのか、本当ならなぜなのか。

様々なすれ違いが生み出した出来事は、痛ましく切ない現象でした。
読んでいて、とても辛かったです。

コメント
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